冷却塔ダイレクトドライブモータ (CTDD)

冷却塔は、通常は水であるプロセスシステムの流体から廃熱を除去する熱交換システムです。冷却塔は商業用および産業用アプリケーションの両方で使用されています。冷却塔ファンの機械部品は、モータ、ギアボックス、連結シャフト、カップリング、ファンで構成されています。モータの回転数は通常1,800RPMです。ファンの速度ははるかに遅く、ブレードの先端を超音速にしないよう、ブレードの直径によって決定され、通常は90～230RPM程度です。寒冷地では、冬場の凍結を防ぐためにファンの回転方向を逆にすることがあります。平均的なセルの直径は14～28フィートです。

冷却塔に適用される新しいモータおよびドライブ技術の導入により、システムの安全性、信頼性、効率性の向上、および騒音の低減が可能になりました。現在最も洗練されたハイブリッド車に搭載されているのと同じ電気モータおよび制御技術が、冷却塔にも採用されています。積層鋼鉄枠構造と高磁束密度永久磁石ロータ技術を組み合わせたモータの出力密度の向上により、高トルク、低速、薄型のモータが実現しました。このモータはファンに直接取り付けられ、システムの効率を最大限に高める最適な速度で動作します。また、永久磁石ロータ構造により、モータをコンパクトに製造することが可能になります。ハイブリッド車に求められる高トルク、高効率、軽量、信頼性、静音性、コンパクト性といった基本的なモータ設計要件は、冷却塔用途にも当てはまります。

ABBのBaldor-Relianceダイレクトドライブモータは、冷却塔駆動向けに設計されたオプション(+N5350)を搭載しているABBのACS880ドライブで駆動します。そのため、既存のギアボックス取付けと同様の動作ができます。通常、レトロフィットは6時間以内で完了します。 ファン駆動効率の最大の改善は、システムからギアボックスが不要になることです。 永久磁石制御により、ファンが低速で駆動する典型的な軽負荷条件下でも、運転効率が大幅に向上します。 モータの温度上昇も大幅に低くなり、従来の誘導モータシステムよりもモータ寿命が延び、電力密度の高いパッケージを実現します。