ABBの技術が米国の将来の嵐災害対策に寄与

ABBの技術が米国の将来の嵐災害対策に寄与

ABB Abilityがレスポンスタイムの高速化、停電による影響の緩和、ダウンタイムの短縮、大嵐による災害発生中および後の修理費用の削減に貢献

アンドリュー、マリア、ホセ…。人の名前がつけられていますが、ハリケーンやストームは非人道的な結果をもたらすことがあります。空気や水といった単純な要素は、雨や風といった形で、予報士の最も悲観的な予想をすら超える大惨事を引き起こすことがあります。昨年発生したハリケーン、イルマは、観測史上最も勢力の強い大西洋ハリケーンで、1,000万世帯で停電、900億-1,900億ドル規模の被害をもたらしました。

自然界をコントロールすることは誰にもできませんが、ABBは米国の多くの公益事業パートナーと協力し、嵐が引き起こし得る潜在的な損害を抑制し、その後の復興速度を向上させてきました。公益事業者にとって、嵐が襲ったときの最大の問題は停電であり、甚大な経済的および社会的影響を引き起こす可能性があります。企業は機能できず、家庭は停電します。

ABBの技術は、最近の多くの事例において、こうした被害を軽減しました。ハリケーン、ハービーは、2017年、ヒューストン地域を4日間襲ったカテゴリー4のハリケーンで、推定約1,250億ドルの重大な被害をもたらしました。広範囲に洪水が広がり、何百万もの家庭で停電が発生しました。しかしABBの技術により、テキサス州南部の電力会社センターポイント社では、これまで以上に迅速かつコスト効率良く復旧することができました。

センターポイント社のシステムは、ハリケーン、アイク後の2008年に240万戸の顧客を対象にアップグレードされ、ABB Ability Network Manager Advanced Management Systemが搭載されました。このシステムは、顧客の高度なメータおよびフィールドセンサからの情報を使用して、リアルタイムの系統監視および制御を可能にし、ABBのモバイルワークフォース管理ソフトウェアならびに高度な停電解析パッケージと統合されます。

嵐が襲ったとき、センターポイント社は迅速に事故を特定、支障箇所を切り離し、送電を迅速かつ効率的に再開することができました。高度な計器およびデータ分析が状況を即座に分析、深い洞察を提供し、担当作業員が必要な資機材とともに復旧作業のために派遣されました。やがて高度なメータリングシステムとインテリジェントグリッドテクノロジーの結果として、センターポイント社は電力系統の信頼性において23%の改善を見出し、停電を50~70%より速く判別することができるようになりました。

デトロイト地区では、深刻な嵐で停電した際、同様の「スマート」テクノロジーがDTEエナジー社の被害軽減に貢献しました。この嵐は風速70mphで、DTEエナジー社の顧客80万戸で停電が発生しました。ABB Abilityソリューションの通信ネットワークシステムは、自己修復無線メッシュ技術に基づいており、停止した送電線を迂回してメータを読み取り、停電箇所を特定するために必要なデータを提供することで、現場作業をより効率的にすることができました。その結果4日以内に90%以上の顧客への送電が再開しました。

ABBはこのような将来の災害を予防するため、他の地域にも「気象災害」対策を導入しました。イリノイ州北部では、シカゴを拠点とするエクセロン・コーポレーション社の傘下であるコムエド社が、イリノイ州北部の顧客向けの停電による潜在的な影響を軽減するソフトウェアソリューションであるABBの配電・停電管理システムを導入しています。

2012年、ハリケーン・サンディの高潮によりニューヨーク市は大規模な洪水被害に見舞われ、広範囲にわたる停電が発生しました。ABBは大手電力会社コン・エジソン社と共同で、主要な変電所の複数の旧型の電力関連機器をデジタルテクノロジー対応の機器に置き換える大規模なアップグレードを実施しました。この基幹変電所は、米国最大級の変電施設の一つであり、ロウワー・マンハッタンの数十万の顧客に電力を供給しています。

コン・エジソン社は、外壁、門、防水壁を補強することで変電所の保護を強化するなど電力インフラ設備の再構築を行いました。新しい先進的な設計のハイブリッド・スイッチギア、モジュラー型420kVプラグ&スイッチシステム(PASS)は、元の変電所の高度より10メートル(35フィート)以上高い位置に設置されたため、大嵐による通常の被害を回避できます。これらの防災対策および送電系統を復旧しやすくなったことにより、電力供給の信頼性改善と停電の回避が期待されます。ABBによる最新のデジタルアップグレードの過程で、銅製の制御ケーブルの約80%の老朽化が確認され、光ファイバ・ケーブルと交換されました。

さらに最近、ABBはワシントンDCにおいて米国首都における電力ネットワークを強化するためにガス絶縁開閉装置(GIS)を供給しています。このプロジェクトは、エクセロン系列企業の一員であるペプコ・ホールディングス社が落札したキャピタル・グリッド・プロジェクトの一環です。同社は、同市内の200万人以上の人々にサービスを提供している大手電力・ガス会社です。

キャピタル・グリッド・プロジェクトは、需要の増加、老朽化した系統インフラの交換、また、コロンビア特別区およびメリーランド州の送電容量の増加の必要性など、現在および将来のエネルギー需要に対処するために開始されました。システムのアップグレードにより、猛烈な嵐などの予期せぬ災害に耐え、そこから復興するための復旧しやすい送電系統が構築できます。「誰もが天気の話をするのに、誰も何とかしようとしない」という有名な引用があります。米国のさまざまな場所で、ABBはより強固でスマート、かつグリーンな電力系統を実現するための選択肢を提供する最適なパートナーとして、気象が引き起こす問題に取り組んでいます。   

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