最高の持続可能性基準で建造されるスーパーヨットに定められたABBの統合プロジェクト範囲は、2.5MWのAzipod®ユニット2台、推進ドライブおよび制御装置の供給におよびます。
Azipod®システムは、クルーズ船からタンカー、フェリーまで、幅広い船種に搭載されており、従来のシステムよりも優れた燃費性能と操縦性能を有していることで良く知られています。Azipod®推進システムの拡張性は、所有者が騒音および振動の低減によってもたらされる最高の快適基準にも特別な価値を置く市場である、環境に配慮したスーパーヨットセクターにも同様に適していることを意味します。
Azipod®技術は、360度操舵可能な推進システムで、電気駆動モータが船外の海中ポッド内に格納されています。30年前に発売されたAzipod®推進システムは、従来のシャフトライン推進システムと比較して燃料消費を最大20%削減できることが証明されており、環境に優しい船舶技術の業界ベンチマークとなっています。
「環境への影響をゼロにするというOceancoの最終目標をもって、スーパーヨットの所有者がますます求めている持続可能性の効果をもたらすその最先端技術で知られているABBマリン＆ポートと協力できることを嬉しく思います」とOceancoの造船技師であるRemco Jurgens氏は述べました。両社は、将来のプロジェクトにおける完全な電力および推進システムの統合の可能性を評価していると同氏は付け加えました。
「Oceancoとの最初の契約を締結できたことを非常に嬉しく思い、今後のコラボレーションを楽しみにしています。両社は、持続可能な事業展開の理念を共有しており、それが私たちの関係に強固な基盤を提供しています」とABBマリン&ポートのスーパーヨットの市場開発マネージャーであるThomas Hackmanは述べました。
両社は最近、持続可能な開発へのコミットメントと、海洋部門の脱炭素化にも役立つ野心的な目標を強調しています。ABBは、2020年11月に発表した「サステナビリティ戦略 2030」の一環として、ABBは、自社事業全体でカーボンニュートラルを実現し、お客さまが年間約3,000万台の内燃自動車排出量に相当する100メガトン以上のCO2排出量削減できるよう支援していきます。その一方で、スーパーヨットビルダーは、ゼロエミッションスーパーヨットの設計・建造を最終目標とし、さまざまなビジネスセクターのパートナーと連携する「Oceanco NXT イニシアティブ」を立ち上げました。
「ABBは、主要サプライヤであり、将来の開発に不可欠なパートナーであると考えています」とJurgens氏は述べました。「効率的なエネルギー管理システム、エネルギー貯蔵、および高度な推進システムは、我々の目標を達成するための基本的なものだと考えています」
Oceancoとそのクライアントにとってのさらなる利点は、ABBの世界的なサポートネットワークであり、機器の監視とトラブルシューティングに24時間体制のアドバイスおよびABB Ability™リモート診断システムを活用する機能を提供します。今日、世界中のABB Ability™ Collaborative Operationsに1,000隻を超える船舶が接続されており、デジタルサービスが陸地からの船舶を支援する中核となっています。ABBの専門家は、世界8カ所にあるABB Ability™ Collaborative Operations Centersから、船上システムの監視、機器診断の調整、24時間年中無休でメンテナンスサービスを提供します。
ABBは、持続可能な海運の発展を推進する世界をリードする技術を海洋産業に提供しています。電気推進、データに基づいた意思決定サポートおよびABBの船舶と陸上の統合ソリューションは、ゼロエミッション海洋産業への道を開拓し、船主に高効率と信頼性を提供し、船舶が、将来の要求に応えられるよう準備しています。
ABB (ABBN: SIX Swiss Ex) は、より生産的で持続可能な未来の実現に向けて社会と産業の変革に活力を与える、世界をリードするテクノロジー企業です。ソフトウェアをエレクトリフィケーション、ロボット、オートメーション、モーションのポートフォリオに結びつけることで、ABBはテクノロジーの限界を押し広げ、パフォーマンスを新たなレベルに引き上げます。130年以上にわたる卓越した歴史を持つABBの成功は、100カ国以上、110,000人の才気あふれる従業員によって支えられています。 www.abb.com
