- 世界環境デーに発表された新しいABB E-モビリティパワーキャビネットは、輸送・物流フリートの電動化を経済的かつ迅速に実現
- クラス最高の電力密度、柔軟かつ将来を見据えた設計により、最大4台までの充電ステーションの同時充電を可能にし、バスやトラックの脱炭素化を支援
- バスとトラックは、自動車の世界市場に占める割合がわずか4%であるにもかかわらず、世界の輸送排出量においては40%を占める驚異的な割合
ABB E-モビリティは本日、新しいHVC360フリート充電ソリューションを発表し、世界中のフリート事業者に変革を推進する力をもたらします。
各国の気候変動対策において道路交通の脱炭素化が注目を集める中、近年、電動モビリティソリューションの整備に向けて大きな進歩が見られました。しかし、公共充電ポイントの増加はEVドライバーにとって素晴らしいニュースですが、それだけでは電動フリートのニーズを満たしません。バスとトラックは、自動車の世界市場に占める割合がわずか4%であるにもかかわらず、世界の輸送排出量においては40%という驚異的な割合を占めており、その急速な電動化は脱炭素化プロセスの重要なステップとなっています。
2022年の世界における電気バスの販売台数は66,000台弱で、バスの総販売台数の約4.5%を占めました。バス市場における電動車の割合は急速に上昇していますが、欧州では20%、米国では27%増加しており、インドは欧米を合わせた需要量を上回り、地球上の電動バスの98%が中国で運用されています1。
このような急成長に伴い、電動バスフリートが多くの場合で拠点を置く、スペースが制限された都市部の車両基地から運行し続けることを可能にする、より柔軟で効率的な充電ソリューションに対する大きな需要が高まっています。今週バルセロナで開催されるUITPグローバル公共交通サミットで展示されるABB E-モビリティの新しいHVC360パワーキャビネットは、車両基地の充電に重要なソリューション整備を支援する大きな一歩となり、フリート運用を変えずにその複雑さを利用するものです。
あらゆる設置場所や用途に対応する究極の柔軟性を備えたHVC360パワーキャビネットは、パワーキャビネット本体から最大100mまでの最大4台の充電ステーションへ接続できるほか、実績のあるコンパクト設計により、背中合わせ、横並び、壁に沿って設置できます。
動的充電機能により、HVC360は、接続されている車両台数や充電要件に応じて、各充電ステーションに異なるレベルの電力を割り当てることができ、CCSからパンタグラフまで、すべての充電インターフェースの同時充電を可能にします。
さらに、クラス最高の電力密度を実現し、その設置面積の割合に優れた電力を提供します。HVC360の比類なき機能により、充電ステーションやフリート車両基地でさまざまな充電オプションを1か所で提供できるようになり、プロバイダはユーザ要件に最適な構成を組み合わせることができるようになります。
ABB E-モビリティのフリート&トランジット事業のグローバルヘッドであるChris Nordhは、HVC360の発表について次のように述べています。「本日、世界環境デーにHVC360を発表したことは、バスやトラックのフリート事業者の複雑で時には運用上厳格なニーズを満たすというABB E-モビリティのさらなるコミットメントを示すものであり、数十年にわたる開発と比類なき現場経験に裏打ちされたものです」
「製品の優れた品質と電力密度以上に目覚ましいのは、その並外れた柔軟性と幅広いOEMとの相互運用性であり、真にグローバルなソリューションといえます。乗用車の電動化においてすでに達成されている素晴らしい進歩に大型車部門が追いつき、あらゆる形態と規模のお客さまのランニングコストと排出量の削減に貢献できることを期待しています」
HVC360の世界における短期的な可能性を示す別の例として、運送業界があります。2022年の世界における中型・大型電気トラックの販売台数は約60,000台で、トラック市場全体のわずか1.2%に過ぎませんでした2。しかし、この部門は47.5%という高いCAGR(年平均成長率)で拡大を続けており3、10年後には世界における販売台数は年間110万台を超えると予想されています4。このような急成長は、世界中の多くの国の野心的な気候目標を達成するために必要ですが、経路充電と車両基地充電の両方において柔軟かつ効率的な充電インフラによってサポートされている場合にのみ達成できます。
しかし、アクセシビリティは、ソリューションが進化する要件に適合していなければ意味がありません。この規模の将来を見据えた技術は非常に重要であり、HVC360の柔軟性により、EVが進化し続けるにつれてフリート事業者は適応しやすくなるでしょう。
そのため、HVC360ハードウェア自体と同様に、それを支えるABB E-モビリティサポートシステムの規模が重要になります。遠隔管理と設置時に利用できるデジタルツールおよびサービスは、複数のサービスとサポートを組み合わせることで、優れた顧客体験を提供します。さらに、エネルギー管理ソリューションは、最適な充電性能とエネルギー消費を可能にし、バスやトラックのフリートが現在および将来にわたってより効率的に運用できるようにします。
ABB E-モビリティのHVC360は、2023年9月末にCEおよびUL市場で発売開始予定です。
ABB E-モビリティは、電気自動車(EV)充電ソリューションのグローバルリーダーとして、より持続可能で資源効率の高いモビリティの未来を実現します。ABB E-モビリティは、世界最大のEV OEMおよび全国のEV充電ネットワーク事業者に選ばれるパートナーです。家庭用のスマート充電器から将来の高速道路駅向けの高出力充電器、フリートの電化、電気バスやトラックの充電まで、EV充電ソリューションの最も幅広いポートフォリオを提供します。世界中に約1,500人の従業員を擁するABB E-モビリティは、50,000台以上のDC急速充電器を含む85以上の市場で100万台以上のEV充電器を販売してきました。 https://emobility.abb.com
2 https://www.iea.org/reports/global-ev-outlook-2023/trends-in-electric-heavy-duty-vehicles
3 https://www.thebusinessresearchcompany.com/report/electric-truck-global-market-report
4 https://finance.yahoo.com/news/sales-electric-trucks-1-154-142500116.html