- グローバルプロバイダであるDahrén社の銅線が、ABBの電磁攪拌装置製造時のCO2排出量の削減に貢献します。
- サプライチェーンでの取引きは、ABBが製品生産のためにリサイクル銅や低炭素銅を購入した最近の成功事例を踏まえたものです。
- 銅の在庫は、ABBの長期にわたり信頼できるパートナーであるスウェーデンの採鉱・製錬会社、Boliden社により供給されています。
ABBは、電磁攪拌装置(EMS)の生産に使用する低炭素銅巻線を、グローバルプロバイダであるDahrén社から購入します。このコミットメントは、鉄鋼・非鉄産業で活用されているABBの電磁撹拌装置にかかわる、サプライチェーンのつながりに基づいています。
スウェーデン、ドイツ、ポーランドを中心に事業を展開するこのサプライヤは、スウェーデンの採鉱・製錬会社のBoliden社が化石燃料を使用せずに採掘した原料銅を用いて銅線に加工しています。銅は産業用電気機器の製造に欠かせない材料ですが、その製造には当然エネルギーが必要です。Dahrén社が使用するBoliden社製品の二酸化炭素排出量は、業界平均より65%低いことが知られています。
Dahrén社のCEOであるHåkan Svensson氏は、「私たちは、低炭素銅とリサイクル銅にとって画期的な年を迎えていると確信しています」と述べています。「当社のサプライチェーンにおける長期的なパートナーシップにより、この原材料の重要な供給を確保することができ、製品の高い品質と性能を維持しながら、お客さま自身のカーボンフットプリント削減の可能性をもたらすことができます」
ABBは、低炭素銅や再生銅の生産量を増やすとともに、再生電気鋼(e-steel)や再生アルミニウムの使用量も増やしていくことを約束します。低炭素経済への移行を推進しながら、温室効果ガス(GHG)の排出を削減することを目的としています。ABBは、リサイクルされた銅、アルミニウム、鉄は一から生産するものと比較して75〜95%のエネルギー節約になることを知っているため、リサイクル可能な機器を設計することが増えています。
「ABBは、Dahrén社およびBoliden社との緊密な連携を通じて、低炭素化、ひいてはゼロカーボン化を中心としたサプライチェーンのエコシステム構築を支援しています」と、ABBプロセスインダストリ冶金製品責任者であるOla Norénは述べています。「EMS技術では、低炭素・再生銅巻線の使用率を常に高めています」
ABBの冶金製品チームは現在、アルミニウム用途の空冷式EMSに使用する銅線の在庫をDahrén社に発注しており、将来的にはこれをより大量に増やしていく意向です。一番大きいモデルで1本あたり2,200kg、一番小さいモデルで1本あたり500kgの銅線が使われています。
これとは別に、ABBはフィンランドの金属製造専門会社Luvata社と、Boliden社の認定リサイクル銅を使用した中空導体線に関する提携をしています。この銅の在庫を使って作られた電磁撹拌装置のモデルには、それぞれ最大2,700kgの銅が使われており、検証された業界標準の計算では、撹拌装置1台あたり最大6,700kgのCO2を削減することになります。
EMSソリューションは、電気炉、取鍋、アルミニウム炉、厚板・薄板スラブ、ビレット、ブルーム連続鋳造機などにおける生産性向上、最終製品の品質向上、操業コスト削減が実証された冶金的改善を提供します。
ABBプロセスオートメーション 事業は、エネルギー、水、材料の供給から、商品の生産、市場への輸送まで、幅広い必要不可欠なニーズに対応する産業オペレーションを自動化、電化、デジタル化するものです。ABBプロセスオートメーションは、約2万人の従業員、最先端のテクノロジーとサービスの専門知識により、プロセス産業、ハイブリッド産業、海運産業のお客さまのオペレーションのパフォーマンスと安全性の向上を支援し、より持続可能で資源効率の高い未来を可能にします。go.abb/processautomation
ABBは、 エレクトリフィケーションとオートメーションのテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。ABBのソリューションは、エンジニアリングのノウハウとソフトウェアを結び付け、製造、移動、電力供給、それらの運用の方法を最適化します。130年以上にわたり築いてきた卓越性を土台に、ABBの約105,000人の従業員が、産業の変化を加速させるイノベーションの推進に尽力しています。 www.abb.com