- ABB、デンマークのH2 Energy Esbjerg社の水素製造施設に電力エンジニアリングサポートを提供
- この1GWプラントは、年間9万トンのグリーン水素を生産する予定で、これは年間約190万バレルの石油に相当
- 重工業と道路輸送の脱炭素化を支援
ABBは、デンマークのH2 Energy Esbjerg ApS社から、エスビャウにある1GWの水素製造施設とフレデリシアにある水素供給ハブにおいて、系統連系点から電解槽までの配電と、その他のプロセス機器の基本電気エンジニアリングを受注しました。このプラントは、ヨーロッパ最大級の水素開発で、年間最大9万トンの水素を生産します。
2023年第3四半期に計上されたこのプロジェクトで、ABBはグリーン水素開発のためのPower-to-X分野(PtX)における専門知識を構築します。
エスビャウにあるPtX施設は、2027年までに操業を開始する予定で、洋上風力発電による再生可能な電力をグリーン水素に変換し、重工業や道路交通の脱炭素化を支援します。水素はまた、グリーンメタノールやグリーンアンモニアのような燃料の製造にも使用される可能性があります。
「ABBは、再生可能な水素の開発というEUの優先課題の支援に注力しています」と、ABBエナジー・インダストリーズの北欧責任者、 Per-Erik Holstenは述べています。「世界的なエネルギー転換の目標を達成し、将来の低炭素社会を実現するために不可欠な先駆的なPower-to-X市場において、私たちはますます積極的に取り組んでいます」
H2 Energy Esbjerg ApS社のプロジェクト・ディレクター、 Julian O'Connell氏は、「グリーン水素製造におけるエネルギー消費の管理とエネルギー効率の最適化に関する知識を持つ企業との協力は重要でした。また、供給網としてのハブでのオペレーションをサポートするために、信頼性が高く、すぐに利用可能な電力供給を確保することも重要です」と述べています。
H2 Energy Esbjerg ApS社によるこのプロジェクトは、最大60人の常用雇用を創出し、デンマークの全トラックの約半数に当たる1万台以上のトラックと重工業の年間燃料消費需要を満たすだけのグリーン水素を供給することが期待されています。
国際エネルギー機関(IEA)の『Global Hydrogen Review』1によると、低排出ガス水素製造プロジェクトのパイプラインは目覚ましいスピードで成長しており、すべてのプロジェクトが実現すれば、2030年までに年間24 Mtに達する可能性があると言われています。
1 https://www.iea.org/reports/global-hydrogen-review-2022
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