- ABBは、クイーンズランド州列車製造プログラム(QTMP)向けに、6両編成の65両の新型旅客列車用トラクションパッケージ一式を供給
- 2032年ブリスベンオリンピック、パラリンピック競技大会に間に合うよう新型車両を運行予定
- ABBは約600万米ドルを投資し、フレイザーコーストにトラクションコンバータ、トラクション・モータ、トラクション・バッテリの組立 サービスセンターを設置
ABBは、2024年2月に1億5,000万米ドルの契約を締結し、オーストラリアのクイーンズランド州鉄道製造計画(QTMP)で納入される6両編成の旅客列車65両それぞれに、トラクション パッケージ一式とエンジニアリング、サービス サポートを供給することになりました。現代ロテム社(韓国)が受注したこの契約の一環として、ABBはトラクションセンター・オブ・エクセレンスを設立し、トラクションパッケージの生産をサポートします。現代ロテム社はトラクションパッケージアセットマネジメントのリーディング プロバイダであるダウナーEDIレール社(Downer EDI Rail Pty Ltd)との合弁パートナーです。
ダウナーEDIレール社は、クイーンズランド州政府から65両の新型EMU(Electric Multiple Unit:複数の車両を持ち、それぞれが電気推進システムを持つタイプの列車)の製造契約を受注しました。この先進的な旅客列車65両は、2032年のブリスベンオリンピック、パラリンピックに合わせて、2032年までに全車両の運行が開始される予定です。これらの列車は、ブリスベンの新しい鉄道路線であるクロスリバー鉄道を含む、クイーンズランド州南東部の鉄道ネットワークに配備される予定です。QTMPはまた、新たな製造施設への投資と、プログラム期間中の建設、製造、運営における1,300人以上の雇用支援により、クイーンズランド州の人口と経済成長をサポートすることになります。
ABBのトラクションディビジョンプレジデントのエドガー・ケラーは、次のように述べました: 「ABBは、オーストラリアの鉄道インフラを新時代へと推進する最先端技術を提供するクイーンズランド州の列車製造プログラムで極めて重要な役割を果たすことができ、光栄に思います。この革新的なプロジェクトは、持続可能で効率的な鉄道ネットワークに対する我々の献身の証であるだけでなく、オーストラリアとニュージーランドの地元市場と雇用機会を支援し、我々のドメインと技術的専門知識を通じて価値を創造するという我々のコミットメントを反映しています」
ABBのトラクション コンバータは、特許取得済みのマルチレベル コンバータ トポロジーを採用しています。この技術は、半導体の進歩と相まって、市場で最も効率的なトラクションソリューションを実現します。これにより、運転コストの削減、環境フットプリントの縮小、可聴ノイズの低減、機械的ストレスの低減を実現しています。
このプロジェクトを支援するため、ABBはトラクション コンバータ、トラクション モータ、バッテリ サービスセンターを含む現地トラクションセンター・オブ・エクセレンスをクイーンズランド州メリーボロに設立します。トラクション コンバータとトラクション モータの生産をオーストラリアに移管することで、ABBは新たな雇用機会を創出するだけでなく、列車の最も複雑なサブシステムの1つである、トラクション システムに関する地元業界の知識開発にも貢献することになります。さらに、新拠点の設立により、オーストラリアとニュージーランドのABBのお客さまにより良いサービスを提供することができるようになります。
ABBは、エレクトリフィケーションとオートメーションのテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。ABBのソリューションは、エンジニアリングのノウハウとソフトウェアを結び付け、製造、移動、電力供給、それらの運用の方法を最適化します。140年以上にわたる卓越性を基盤に、ABBの約105,000人の従業員は、産業変革を加速するイノベーションの推進に取り組んでいます。www.abb.com