- 電気設備機器工場で生産時のプラスチック副産物を再資源化
- 新技術と関連する運用プロセスにより、昨年、プラスチック廃棄物の50%削減とリサイクル率の約20%向上を実現
- スタッフのトレーニングとパートナーシップにより、工場の循環型アプローチが促進
フィンランドのポルヴォーにあるABBの製造拠点では、2023年に廃棄物の再利用に革新的なプロセスを採用することで混合プラスチック廃棄物を50%削減し、リサイクル率を約20%向上させました。地球の資源を保全し、お客さまのサステナビリティへの取り組みを支援するための重要なステップであるこのリサイクル活動により、2024年にはハンノキの木16本分に相当する重量のポリプロピレンが節約されることになります。
電気設備機器および付属品を製造する ABBエレクトリフィケーション のスマート ビルディング工場は、射出成形工程で発生する廃プラスチックを再利用する手法を見つけました。新しい技術とプロセスを導入することで、6,600平方メートルの工場は原材料の循環型経済に近づきます。
OECD のプラスチック報告書1 によると、世界のプラスチック年間生産量のうちリサイクル素材が使用されているのはわずか 6% です。プラスチック生産の主な原料は、依然として化石燃料処理の副産物であるナフサです。従業員と業界パートナーの尽力により、ポルヴォーでの副産物である廃プラスチックは現在、より広範なプラスチック業界で使用できる石油製品に生まれ変わっています。工場のパートナーである WasteWise Group が、熱分解プロセスを使用した化学リサイクルを通じて、石油製品を将来の使用のために業界に循環させます。ABBはまた、廃棄物管理会社であるVerdis社と地域で提携し、廃棄物の輸送、管理、報告を行っています。
「化石燃料からの脱却にあたり、プラスチック業界は大幅なグリーン移行を進める必要がありますが、これはプラスチック廃棄物の分別収集が効率化し、メカニカルリサイクルに加えてケミカルリサイクルなどの新技術がプラスチック廃棄物のリサイクルに導入されて初めて可能になります」とWasteWise GroupのCEOであるKaisa Suvilampi氏は述べています。
「ポルヴォー工場は、特に地熱と熱回収ソリューションの活用を通じて、ネットゼロ工場になるための投資を行っています。私たちは、資源の保全にもライフサイクルアプローチを採用し、バリュー チェーン全体で廃棄物を削減しています。これには、設計、調達、生産、使用が含まれ、最終的には責任あるエンドオブライフサービスが提供されます。2030年までに、ABBの製品とシステムの少なくとも80%を循環型アプローチでカバーすることを目指しています」とABBエレクトリフィケーション スマートビルディングディビジョン、ビル&ホームオートメーションソリューションのエグゼクティブバイスプレジデントである、ルーシー・ハン氏は述べています。
1 https://www.oecd-ilibrary.org/environment/global-plastics-outlook_de747aef-en
ABB は、エレクトリフィケーションとオートメーションのテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。ABBのソリューションは、エンジニアリングのノウハウとソフトウェアを結び付け、製造、移動、電力供給、それらの運用の方法を最適化します。140年以上にわたる卓越性を基盤に、ABBの約105,000人の従業員は、産業変革を加速するイノベーションの推進に取り組んでいます。 www.abb.com
ABBエレクトリフィケーションは、電源からソケットまでの効率性と信頼性の高い電力使用を可能にするグローバルテクノロジーリーダーです。世界100カ国に50,000人以上の従業員を擁し、お客さまやパートナーと手を携えて、配電やエネルギー管理における世界最大の課題解決に尽力しています。私たちは、企業、産業界、消費者が施設や住宅を効率的かつ確実に運用できるよう支援しており、エネルギー転換が加速する中、安全でスマートかつ持続可能な方法で世界を電化しています。 go.abb/electrification
Wastewise Group Oy は、メカニカルリサイクルできないプラスチック廃棄物に新しい持続可能なケミカルリサイクルソリューションを提供するサーキュラーエコノミーを促進する民間企業です。革新的な熱分解技術により、プラスチック産業が化石燃料経済から循環型経済に移行できるよう支援します。プラスチック廃棄物の焼却と埋立を熱分解技術に置き換え、プラスチック分子をプラスチック生産のバリューチェーンに戻し、お客さまの温室効果ガス排出量の削減を支援します。フィンランドのノキアに生産施設を有しています。 www.wastewise.fi