• ABBはPulmuone社と、ラボ内で培養される新分野の食品を取り扱うためのロボットソリューション開発に関する提携契約を締結
• 細胞培養処理と検査における様々な工程を自動化することで、研究者が煩雑な反復作業に費やす時間を削減し、工程のトレーサビリティを確保
• ロボットによる自動化で細胞培養と検査工程におけるコンタミネーションや人為的ミスの可能性を最小化
ABBロボティクスは、ソウルを拠点とする食品加工会社Pulmuone Co Ltd.と、ラボ内で培養された新しい食品の研究・生産における自動化ソリューション開発に関する覚書を締結しました。豆腐製品「Nasoya」や「Monterey Gourmet Foods」など複数の食品ブランドを所有するPulmuone社は、細胞培養を利用した新世代のシーフードを開発しています。
ABBロボティクスのビジネスラインインダストリーズ担当マネージングディレクターのCraig McDonnellは次のように述べています。「Pulmuone社と協力し、食品産業とライフサイエンスの両分野へABBロボティクスの専門知識と経験を提供できることを嬉しく思います。ロボットが、熟練した研究員を単調で反復的な作業から解放してくれることは、労働市場が逼迫している韓国のような市場にとって重要な利点となります。さらに、ロボットがもたらす精度と再現性は、食品アプリケーションにおいて大きなメリットとなります」
培養シーフードの製造工程では、生きた魚から細胞を分離し、それを培養します。本契約のもと、ABBとPulmuoneは細胞培養シーフードの開発と、将来的な大量生産を目指した重要な技術革新分野において協力します。これには、生産効率の向上と交差汚染の防止を目的としたロボットオートメーションに関する研究開発が含まれています。
ABBは、将来的なAIベースのソリューションを含むソフトウェア、各種ロボット、そして自動化に関する専門知識など、自動化ソリューションの完全なポートフォリオを活用し、細胞培養によるシーフードの開発を推進します。具体的なソリューションはまだ確立されていませんが、一部の作業には依然として人間の介入が必要であるため、ABBの協働ロボット(コボット)のポートフォリオは今後のソリューションにおいて重要な役割を果たすことになるでしょう。協働ロボットは従来の安全柵を必要とせずに、人間のオペレーターと安全に協働するようにプログラムすることが可能です。
「自動化およびロボティクスのグローバルリーダーである ABB の AI ロボット技術と、Pulmuone社のシーフードの細胞培養における専門的基盤技術を統合することで、技術競争力を強化し、高度な水産技術の開発においてより大きな相乗効果を生み出すことができると期待しています。近い将来、持続可能な培養シーフードにおける革新的な量産システムの確立が加速され、画期的な技術革新につながるでしょう」と、Pulmuone技術センター食品安全担当ディレクターのKim Sang-gu氏は述べています。
ABB ロボティクスは、これまで世界中でヘルスケアやライフサイエンスなどの業界にソリューションを提供し、品質管理ラボに多くのロボットを導入してきました。これらの関連アプリケーションで得た経験の多くは、今後Pulmuone社との開発作業に直接関連するものです。
ABB (ABBN: SIX Swiss Ex) は、エレクトリフィケーションとオートメーションのテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。ABBのソリューションは、エンジニアリングのノウハウとソフトウェアを結び付け、製造、移動、電力供給、それらの運用の方法を最適化します。140年以上にわたる卓越性を基盤に、ABBの約105,000人の従業員は、産業変革を加速するイノベーションの推進に取り組んでいます。 www.abb.com
ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーションは、世界有数のロボティクスおよびマシンオートメーションサプライヤとして、価値創造型ソフトウェアによって設計、構築されたロボット、AMR、マシンオートメーションソリューションを網羅した包括的かつ統合的なポートフォリオを有する唯一の企業です。私たちは、自動車からエレクトロニクス、ロジスティクスまで、あらゆる規模、あらゆる分野の企業が、より弾力的で柔軟、かつ効率的になるための支援を行っています。ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーションは、未来のコネクテッド&コラボレーティブな工場への移行を目指すお客さまをサポートします。このビジネスエリアでは、約53カ国、100以上の拠点で約11,000人の従業員が働いています。go.abb/robotics