- スタートアップ企業のT-RoboticsとMbodiが、会話型AIとアダプティブラーニングに関するロボットソリューションの共同プロジェクトに選出
- 100社以上の次世代オートメーション技術のパイオニアの中から両社が受賞
- T-RoboticsとMbodiとの提携により、ABBロボティクスはロボットの自律性、直感性、適応性、効率性をさらに向上
本日ABBロボティクスは、T-RoboticsとMbodiを2024 ABBロボティクス AIスタートアップチャレンジの受賞企業に決定しました。これは、産業用ロボット向け人工知能ソリューションの進歩における重要なマイルストーンとなります。世界の100社を超える応募の中から選ばれたこれらの先駆的なスタートアップ企業は、画期的な人工知能ソリューションを通じて産業用ロボットが複雑な製造環境を理解、学習、適応する方法を変革する一助となるでしょう。
ABBロボティクス、プレジデントのマーク・セグーラは次のように述べています。「今日の製造業の課題には、シンプルさと高度なAI機能を兼ね備えたソリューションが求められています。T-RoboticsとMbodiは画期的なイノベーションを提示してくれました。両社と協力することで、より直感的で適応性があり、使いやすいロボットソリューションの開発を加速し、ビジネスの効率性、柔軟性、レジリエンスを高めることができるでしょう」
T-Roboticsは、業界固有のスキルモデルによって精度を維持しながら、オペレータが対話形式でロボットをプログラミングできる画期的なフィジカルAIモデルを開発しました。この革新的なアプローチにより、プログラミング時間を大幅に短縮しながら、さまざまな製造シナリオにおいて最適なパフォーマンスを確保することができます。
T-Roboticsの創設者であるアサド・ティルミジ氏は次のように述べています。「ロボット工学とフィジカルAIの融合は、製造のあり方を変えるでしょう。ロボットが優れたアシスタントとなり、より良い生産を支援する未来への変化を推進するにあたり、ABBと提携できることをうれしく思います」
MbodiのAIプラットフォームは、ロボットがリアルタイムでスキルを習得し、書面や口頭による自然言語と実際の動作を通じて新しいタスクに即座に適応することを可能にする機能を提供します。同社の技術は、あらゆる規模の企業、特に多品種少量生産環境向けの柔軟なソリューションを求める企業にとって、ロボットによる自動化を身近なものにするという点で大きな進歩を意味しています。
Mbodiの共同創設者兼CEOであるセバスチャン・ペラルタ氏は次のように述べています。「私たちは進化する顧客ニーズに応える最先端の生成AIを通じて、産業用ロボットによるユーザー体験を向上させています。産業のリーダーであるABBが、私たちの推進するような破壊的技術に熱意を向けることは、この変革を推進する上で非常に有益でしょう」
両受賞者には3万ドルのプロジェクト資金が提供され、ABBの技術専門家と直接協力して市場投入可能なソリューションを開発するほか、ABBのスタートアップアクセラレータであるSyner Leap※のメンバーシップが6ヶ月間提供されます。T-RoboticsとMbodiの両社は、2025年にABBとの最初の商業アプリケーションを発表する予定です。
マーク・セグーラは次のようにも述べています。「生成AIがロボット工学にもたらす破壊的な可能性は計り知れませんが、厳密な検討が必要です。自然言語プログラミング、スキル学習、自律的判断という3つの重要な分野に焦点を当てることで、AI主導で市場に投入可能な工業製品を展開する上で重要な、2つのソリューションを特定しました。このアプローチは、より直感的で適応性が高く、効率的なロボットを開発するというABBのビジョンと一致しており、AIを搭載したロボット技術のイノベーションによる新時代の到来を告げるものです」
ABBは、ビジネス主導の取り組みであるABB Robotics & Automation Ventures(以下、ABB RA Ventures)を通じて、スタートアップ企業への関与、コラボレーション、投資を支援しています。ABB RA Venturesは、ロボティクスとオートメーション業界の専門知識を活用し、戦略的に関連性の高い世界中の破壊的で革新的なスタートアップ企業への参画、コラボレーション、投資を行っています。
ABBロボティクス AIスタートアップチャレンジは、ABBの幅広いイノベーション・エコシステムの一部です。ABBは、あらゆる業界にわたる有望なスタートアップ企業の発掘、支援、拡大を目的とした取り組みを通じて、先駆的な企業と提携し、イノベーションを加速させています。これらの協調的な取り組みにより、新たなソリューションが市場に投入され、より持続可能で生産性の高い未来を創造するというABBの使命が推進されます。
※Syner Leapはスタートアップ企業がABBとともにグローバル市場で加速、拡大していくためのサポートを行うイノベーション成長ハブです。メンターシップ、投資、ABBのネットワーク、顧客、技術への接点を提供し、産業間のイノベーション移転を促進することを目指しています。
ABBは、エレクトリフィケーションとオートメーションのグローバルテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。エンジニアリングとデジタル化の専門知識を結び付けることで、産業のパフォーマンスを高め、効率性、生産性、持続可能性を向上させ、優れた成果を生み出せるよう支援します。私たちは、これを「Engineered to Outrun」と呼びます。140年以上の歴史を有し、世界中に105,000人以上の従業員を擁するABBは、スイス証券取引所 (ABBN) および ナスダック・ストックホルム (ABB) に上場しています。www.abb.com
ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーションは、世界有数のロボティクスおよびマシンオートメーションサプライヤとして、価値創造型ソフトウェアによって設計、構築されたロボット、AMR、マシンオートメーションソリューションを網羅した包括的かつ統合的なポートフォリオを有する唯一の企業です。私たちは、自動車からエレクトロニクス、ロジスティクスまで、あらゆる規模、あらゆる分野の企業が、より弾力的で柔軟かつ効率的になるための支援を行っています。ABB ロボティクス&ディスクリート・オートメーションは、よりリーンでクリーンなオペレーションで、未来のコネクテッド&コラボレーティブな工場への移行を目指すお客さまをサポートします。このビジネスエリアでは、約53カ国、100以上の拠点で約11,000人の従業員が働いています。go.abb/robotics