- 自動車業界のリーダーは電気自動車の未来について楽観的な見通しを示し、75％が2025年におけるEV生産の増加を予測
- しかし、現行の「全車EV化」の期限達成については疑念が高まる
- ハイブリッド車の生産は2025年に大幅に増加すると予測
ABBロボティクスが業界誌「オートモーティブマニュファクチャリングソリューションズ」と共同で実施した第3回「自動車製造における業界動向調査」では、自動車業界のリーダーや主要サプライヤーがEVの生産目標をどのように捉えているかについて、重要な洞察が得られました。
ABB ロボティクス自動車ビジネスラインのマネージングディレクターであるヨルグ・レジャーは、次のように述べています。「今回の調査では、自動車製造のエキスパートは全体的に2025年におけるEV車生産の伸びについて楽観的であるものの、工場の枠を超えた外的要因によって、電気自動車を100%とする生産予定の達成については確信が持てないことがわかりました。電気自動車の製造能力が大幅に改善されていることは明らかであり、新しい生産技術の導入や労働力のスキルアップの面でも大きな変化が起こっています。ABBロボティクスはお客様をサポートし、この変革を迅速に推し進めるため、自社のロボットおよびオートメーション製品ポートフォリオに大幅な変更を加えました」
2025年のEV生産台数について、製造業界のリーダーたちの間では楽観的な見通しが示され、31%がEV生産台数は10%以上増加すると予測しました。さらに44%が、今年の生産台数は最大で10%増加すると考えています。一方で、2025年のEV生産台数は横ばい（8%）または減少（13%）すると考えている回答者は、合計でわずか21%でした。
製造の専門家による楽観的な予測にもかかわらず、全車EV化の期限達成に対する見通しは後退しました。2030年から2040年の間に設定された各地域の期限までに100%電気自動車の生産が可能になるかどうかという質問に対して、31%が不可能な目標だと回答しました。これは、前年の27%と2022年の18%と比較すると高い割合です。全体として、2030年から2040年の間にEVの完全生産を実現できるかどうかについて、65%が懐疑的でした。
懸念の増加についてさらに詳しく調査したところ、主な障害は「工場外」にあると判断され、消費者需要と充電インフラへの信頼性が問題として浮き彫りになりました。ABBの自動車製造における業界動向調査では、製造の専門家が2025年にはハイブリッドパワートレインが大幅に成長すると予測していることも示されています。調査対象者の67%がプラグインハイブリッド電気自動車（PHEV）の生産が成長すると考えており、そのうち20%は生産量が10%以上増加すると予測しています。ハイブリッド電気自動車（HEV）の数値も同様に楽観的で、調査対象者の62%が今年の生産量は増加すると予想しています。
オートモーティブマニュファクチャリングソリューションズのチーフアナリストであるダニエル・ハリソン氏は次のように述べています。「ハイブリッド乗用車の生産は依然として好調で、世界各国の製造業界では2025年にはさらに多くの自動車が生産されると予想しています。これらの結果は、EVの普及ペースが完全な電気自動車社会に向けた一部の法規制の施行期限に間に合わせるには、十分な速度ではないという調査の主な結論を裏付けるものです。製造環境においては、複数のモデルラインにわたる多数のパワートレインの生産は、相当な複雑性と追加コストを生み出す可能性があります。これは、ABBロボティクスとの提携により実施した過去の調査で指摘されたものです」
全調査結果（英文）のダウンロードはこちらから：Abb-ams-Automotive-Manufacturing-Outlook-Survey
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ABBロボティクス＆ディスクリート・オートメーションは、世界有数のロボティクスおよびマシンオートメーションサプライヤとして、価値創造型ソフトウェアによって設計、構築されたロボット、AMR、マシンオートメーションソリューションを網羅した包括的かつ統合的なポートフォリオを有する唯一の企業です。私たちは、自動車からエレクトロニクス、ロジスティクスまで、あらゆる規模、あらゆる分野の企業が、より弾力的で柔軟かつ効率的になるための支援を行っています。ABB ロボティクス＆ディスクリート・オートメーションは、よりリーンでクリーンなオペレーションで、未来のコネクテッド＆コラボレーティブな工場への移行を目指すお客さまをサポートします。このビジネスエリアでは、約53カ国、100以上の拠点で約11,000人の従業員が働いています。go.abb/robotics
