ABB、ロボティクス部門をソフトバンクグループに売却へ

  • ABBロボティクスの最新技術と業界の専門知識に、ソフトバンクのAI、ロボティクス、次世代コンピューティングにおける最先端の能力を組み合わせることで、強力な顧客価値を実現
  • 53億7,500万ドルの企業価値での売却により、ロボティクス事業の長期的な強みを反映するとともに、ABBの株主へ即時の価値を創出
  • ABBは、売却によって得られた資金を資本配分の原則に従って活用予定

【SIXスイス取引所 上場規則第53条に基づく臨時発表】

ABBは本日、ロボティクス部門をソフトバンクグループ株式会社(東証:9984、ソフトバンクグループ)に企業価値53億7,500万ドルで売却する契約を締結したと発表しました。これにより、同事業を独立上場会社として分離する当初の計画は実施いたしません。この取引は、規制当局の承認およびその他の慣例的なクロージング条件を前提としており、2026年中盤から後半にかけて完了する見込みです。

ABB会長のピーター・ボーザーは次のように述べています。「ソフトバンクの提案は、取締役会およびエグゼクティブコミッティによって慎重に評価され、当初のスピンオフ計画と比較されました。この提案はロボティクス部門の長期的な強みを反映しており、売却によってABBの株主に即時の価値をもたらします。ABBはこの取引で得た資金を、確立された資本配分の原則に従って活用します。ABBの成長に対する我々のビジョンは変わらず、今後もエレクトリフィケーションおよびオートメーション分野におけるリーディングポジションを基盤に、長期的な戦略に注力していきます」

ABBのCEO、モーテン・ウィーロッドは次のように述べています。「ソフトバンクは、当社のロボティクス事業およびその従業員にとって、素晴らしい新たな拠点となるでしょう。ABBとソフトバンクは、世界がAIを基盤としたロボティクスの新時代に突入しているという共通の認識を持っており、ロボティクス部門とソフトバンクのロボティクス事業が協力することで、この新時代を共に形作っていけると信じています。ABBロボティクスは、自社の先進技術と深い業界知識に、ソフトバンクのAI、ロボティクス、次世代コンピューティングにおける最先端の能力が加わることで、技術的なリーダーとしての地位をさらに強化・拡大できるでしょう」

ソフトバンクグループ株式会社の会長兼社長である孫正義氏は、次のように述べています。「ソフトバンクの次なるフロンティアはフィジカルAIです。ABBロボティクスと共に、世界最高水準の技術と人材を、 ASI(人口超知能) とロボットの融合という共通のビジョンのもとに結集させ、人類を前進させる画期的な進化を推進していきます」

契約締結に伴い、ABBは報告体制を見直し3つの事業領域へ移行します。2025年第4四半期以降、ロボティクス部門はDiscontinued operations(非継続事業)として報告されます。同時に、現在ABBロボティクスとともにロボティクス&ディスクリート・オートメーションを構成しているマシンオートメーション部門は、プロセスオートメーションに統合されます。売却完了時には、約24億ドルが計上される見込みであり、取引コストを差し引いた実質的なキャッシュ収入は約53億ドルと見込まれています。また、売却に関連する分離コストは約2億ドルで、そのうち約半分はすでに2025年の業績見通しに織り込み済みです。現地事業分離に伴う取引関連のキャッシュ税支出は、約4億~5億ドルと見積もられています。

ABBロボティクスは、業界をリードする存在であり、長期的かつ将来的な自動化のトレンドの中心に位置しています。これまでにも公表してきたとおり、ABBロボティクス事業とその他のABB事業との間には、事業面および技術面でのシナジーが限定的であり、需要や市場特性も異なっています。ABBロボティクス部門には約7,000人の従業員が在籍しており、2024年の売上高は23億ドルで、ABBグループ全体の売上高の約7%を占めました。また、営業利益率(Operational EBITA Margin)は12.1%でした。

ABBは、エレクトリフィケーションとオートメーションのグローバルテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。エンジニアリングとデジタル化の専門知識を結び付けることで、産業のパフォーマンスを高め、効率性、生産性、持続可能性を向上させ、優れた成果を生み出せるよう支援します。私たちは、これを「Engineered to Outrun」と呼びます。140年以上の歴史を有し、世界中に110,000人以上の従業員を擁するABBは、スイス証券取引所 (ABBN) および ナスダック・ストックホルム (ABB) に上場しています。 www.abb.com

この情報は、**EU市場濫用規則(Market Abuse Regulation)**に基づき、ABBが公表を義務付けられている情報です。この情報は、以下に記載された担当者を通じて、**2025年10月8日 午前7時25分(CET)**に公表のため提出されました。

将来に関する情報に関する重要なお知らせ

このプレスリリースには、当社ロボティクス事業の分割計画に関する将来の見通しに関する情報および記述、ならびにその他の事項に関する記述が含まれております。これらの記述は、ABB の主要市場である地域および業界の経済状況など、当社の将来業績に影響を与える可能性のある要因に関する現在の予想、見積もり、予測に基づくものです。これらの予想、見積もり、および予測は、一般的に「予想する」 「見込む」 「計画する」 「意図する」 などの表現を含む文言によって識別可能です。ただし、スピンオフに影響を与える可能性のある多くのリスクと不確実性があり、その多くは当社のコントロールの範囲外です。これには、変動の激しいグローバル経済環境や政治情勢に関連する事業リスクが含まれます。ABB Ltdは、このような将来見通しに関する記述に反映されている期待が合理的な仮定に基づいていると信じているものの、これらの期待が実現する保証はいたしかねます。

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