ABB、中国で過去最長の橋梁トンネルリンクに電力を供給

ABBは香港・珠海・マカオを結ぶ港珠澳大橋に最先端技術を提供しています

海上を渡り、主要11都市を結ぶ55キロメートルの橋梁は、この地域にとって重要な交通リンクとなるものです。この建設は、息をのむような挑戦でした。 橋梁とトンネルを組み合わせたこの素晴らしい構造設計は、中国パールリバー河口の伶汀洋海域をまたぐものです。この橋の建設の一部分は、ABBの革新的なソリューションによって実現可能となりました。

2018年10月に開通した橋梁は、従来3時間かかっていた中国本土と香港、マカオ間の車での移動時間を、より効率的な30分のドライブへと短縮しました。 隣接する香港国際空港での飛行機の離着陸への干渉を避け、水中の6.7kmにわたるトンネルを採用することで、世界でもっとも通航量の多い水路の一つである伶汀洋海域を船が自由に航行できるよう、橋とトンネルのハイブリッド設計となっています。  

トンネル部分は、海底から48メートルほど深く掘削をする必要があり、作業には難問が多くありました。最も重要なのは、走行中の車両から排気ガスが一定量排出され続けても、車両内部の空気が呼吸可能なレベルであることを保証する換気システムの必要性でした。 トンネルの天井から吊り下げられた複数の強力なジェットファンは、健康に害のあるエンジンからの排気を排出し、新鮮な空気を循環させるのに役立ちます。

厳しい条件下で稼働する非常に効果的な換気システムの開発は、ABBが深い知見を有する分野です。同社のイノベーションは、スイスアルプスを通る57キロメートル長のゴッタルドベーストンネル の建設に採用されたものです。これは、トンネルにいわば「筋肉と肺」を供給する技術であり、中国のプロジェクトにおける設計の基礎となりました。ゴッタルドのシステムのエンジニアリング、設置、およびテストで得られた経験は、ABBがプロジェクトを効率的に完了し、最高レベルの信頼性を保証することを可能にしました。  

同様に、トンネルの換気システムで使用されるABB高圧ドライブ製品群は、従来の製品よりも100倍速いターンオフ時間を特徴とします。この装置の利点には、ヒューズを原因とする故障の割合の減少、エネルギー消費量の削減および機械的摩耗の低減、システムの寿命の延長などが挙げられます。ABBの小型かつ信頼性の高い低電圧ドライブ製品(電源、スイッチングデバイス、ソフトスタータ)もまた、設備棟の空調制御システムや水道システムに搭載されています。

この設備の運転にかかる負荷は大きく、トンネルの各端部の水中変電所にコンデンサを設置するという、ABBの提案によってその対策が施されました。これにより、電力効率が改善され、高品質な送電および機器のアップタイムの向上を可能にします。

さらに、ABBは、通信、電気安全、ビルオートメーションなどの分野をカバーする高圧、低圧配電変圧器、ガス絶縁開閉装置、制御機器などを含む様々なシステムおよびサービスを、この世界最大規模のプロジェクトに提供しました。ABB製品は、プロジェクトの様々な機能領域において信頼性の高い電力監視とエネルギー管理を実現し、効率的で信頼性の高い運用を支え、低保守コスト、低環境負荷という特徴も備えます。

世界最長の海上交差橋としての地位に加え、港珠澳大橋が提供する真珠川の東岸と西岸の間を結ぶ新たな道路は、人口7,000万人、GDP1.5兆ドルの巨大な市場である広東・香港・マカオ大湾区の発展を促進するものと期待されます。  

「ABBがこの素晴らしいプロジェクトに携わったことを光栄に思います」とABBアジア・中東・アフリカ地域のプレジデント、チャンヤン・グーは述べています。「ABBの港珠澳大建設への参加は、当社の幅広い製品、ソリューション、サービスに支えられており、中国のお客さまに選ばれるパートナーになるという同社のコミットメントと、中国の輸送インフラの急速な発展を支える当社の努力を示すものです」

記事を共有する

Facebook LinkedIn Twitter WhatsApp