ABB、バイエルン州の農場経営者にデジタルソリューションを提供

ABB Ability™ソリューションは、家畜小屋の屋根で発電する太陽エネルギーを使用したデータ駆動型農業を実現します。

バイエルンアルプスの素晴らしい風景を見ることができるアルゴイ地域は、ドイツで最も人気のある観光地のひとつで、毎年何百万人もの観光客が訪れています。世界各地から訪れる観光客は、田舎の山岳風景を楽しみ、伝統的なソーセージや地ビールを堪能します。

しかし、この平和で穏やかな一帯で、農業革命が静かに進行しています。第4次産業およびエネルギー革命の要素とABBのソリューションが集結することで、農場経営がデジタル時代に入り、事業が効率化され、持続可能性が向上しています。

酪農家のJosef Eldracher氏の会社は、アルゴイのインメンシュタット村の近くにあります。Eldracher氏および彼が保有する牛70頭と子牛40頭は、ABBと共に、高度かつデータ駆動型農業の基準を打ち立てる技術の旅に出ました。深い専門知識とデジタルソリューションおよびサービスを提供する革新的なABB Ability™により、ABBはEldracher氏の農場をスマート農場に変えています。

農場は近年市場に参入した複数の新しいエネルギー資源および蓄電ソリューションを利用しています。一見して典型的な農場であるように見えますが、良く見るとかなり違う種類の機器が設置されています。家畜小屋の屋根に3つの太陽光発電(PV)ソーラーシステムと1つの熱変換ユニットが設置され、ソーラーパネルによって生成された余剰電力は家屋および家畜小屋の暖房に使用されます。バッテリー貯蔵ユニットおよび電気自動車(EV)充電ステーションで、John Deer製のハイブリッドトラクタに給電できます。

Eldracher氏は、ドイツの多くの農場主の1人であり、数年前に国家レベルのエネルギーミックスの見直しの一環として、政府の補助を受けたソーラーパネルに切り替えました。ドイツは1990年レベルから約28%の炭素排出削減を達成しています。ドイツの調査会社Fraunhoferのレポートによると、2018年には、太陽光発電が800万人を超える人々に電力を供給し、ドイツの正味電力消費量の約8.4%を占めていました。

再生可能エネルギー供給量を確認することは、利用可能なエネルギーを最も効率的に使用するために重要です。例えば、家畜小屋の屋根のソーラーパネルは、必要とされるよりも多くのエネルギーを生成し、余剰エネルギーは、必要に応じて毎日エネルギー市場で販売することができます。

太陽光発電をより有効に活用するために、Eldracher氏は、ABB Ability™ Energy Optimizationを利用したエネルギー管理システム(EMS)を試験運用しています。このシステムは、発電および消費の予測計算を実行し、同時に選択されたデバイスをリアルタイムで制御するとともに運用コストを最小化して再生可能エネルギー使用量を最大化します。

再生可能エネルギーの発電量および負荷の可用性を予測計算した後、最適かつ経済的なエネルギースケジュールが決定され、前日市場での最良の取引のためにエネルギープロバイダへ情報が交換されます。そして、様々なエネルギー資源とトレードバックされるエネルギーを管理することで、農家は最も有利な価格を得ることができます。

最初の試験結果は非常に期待できるものです。農場は現在システムを最適化するだけで、以前の31%と比較して、発電量の50%を自家消費するようになりました。その結果、電力網から購入する電力が25%、電力需要のピーク時においては、10%削減されました。

「最適化されたプラント運用は、運用コストを大幅に削減します。私は太陽光発電の大部分を自家消費し、発電量と消費については常に最新の状態を把握しています」とEldracher氏は述べました。「国のエネルギー市場での売買で、さらなる収益を生み出すことができます」

このシステムは、農場以外の環境にも組み入れることができます。「マルチソース分散型発電の分断されている潜在的な効果を効率的で収益性の高いビジネスモデルに変えるという概念は、多くの分野で適用可能です」と、ABB Ability™ Energy Managerのスレイマン・サリバは述べました。

例えば、太陽光発電および蓄電設備や熱電併給、制御可能な負荷、またはオンサイト発電システムを有する産業または商業サイトは、同じ技術を使用して、単独でもビジネスを合理化し、最適化することができます。このようなエネルギー管理システムは、キャンパス、大学又は病院にも有効です。

「このソリューションの将来性は高いです」とABBのサリバは述べました。「ドイツだけでも、農場などの中小規模の産業サイトは38,000か所以上あり、その大半は太陽光発電によるオンサイト発電システムを有しています。彼らは、地方自治体や政府の助けを借りて、自分たちの設備に投資してきました。現在、補助金が減るにつれて、農家は投資利益率を向上させ、農家のエネルギー効率を高める方法を模索しています」

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