業界のデジタル技術のリーダーであるABBは、安全かつセキュアな運用制御技術(OT)のための技術的、組織的枠組みを提供するために、新たな提携に加わりました。OTCSAは、進化する世界の市民や労働者の日常生活を支え、改善するために、OTや重要インフラ、産業制御システム(ICS)のセキュリティにおける危険なギャップを埋めることを目指しています。業界リーダーのCheck Point Software, BlackBerry Cylance, Forescout, Fortinet, Microsoft, Mocana, NCC Group, Qualys, SCADAFence, Splunk やWärtsilä がABBと提携してOTCSAを設立しました。
「ABBは360度のサイバーセキュリティ・データ保護能力を完備しているため、インフラストラクチャや産業向けのシステムやソリューションにおけるサイバーセキュリティの重要性を理解しています」とABB Ability™アーキテクチャ、アナリティクスシニアバイスプレジデント兼チーフセキュリティオフィサーのSatish Gannuは述べています。「OTCSAは、産業上のお客さまがますます高度化する脅威の世界に住み、組織を破滅的な損失の危険にさらすときに、多くの必要とされる解決策のための枠組みを提供すると確信しています」
OTCSAのミッションは5つあります:
- OT/IT相互接続のためのOT環境およびインターフェースサイバーセキュリティ態勢を強化します
- IEC62443のような規則及び国際規格に明確に準拠したリスクマネジメントプロセス及びリファレンスアーキテクチャ/設計に基づいてOTインフラストラクチャをどのように保護するかについてOT運用者を先導します
- 安全なOTシステムアーキテクチャ、関連インターフェース、セキュリティ機能に関するしてOTサプライヤを指導します
- より安全で、よりセキュアな重要インフラの調達、整備、設置、運用、保守、および実施をサポートします
- より安全でよりセキュアな重要インフラの導入期間を短期化します
ICSを利用している組織の60%が、過去1年間にシステムへの侵害を経験したことを示しており、97%がITとOT1の融合によるセキュリティ上の課題を認識していることから、OTCSAへの期待は猶予がありません。OTや重要インフラへのサイバー攻撃は増加しており、製造プロセスやユーティリティシステムの混乱から安全システムの停止まで、すべての産業にわたり業務に影響を与え、ビジネスリスクが顕在しています。OTへの脅威は、ITのみの環境に比べ、生命の喪失、生態学的損傷、および負の財政的影響を含み、範囲および規模において多大な影響を及ぼす可能性があります。
Gannuは「重要インフラとOTシステムは、組織の収益と利益、そして世界経済にとって不可欠です。構築、実装、運用のガイドラインを確立するための業界連携は、すでにITより10年遅れているOTのサイバーセキュリティ態勢を迅速に前進させるために必須です。」と述べました。
これまでOT運用者およびIT/OTソリューション・プロバイダに姿のある形で構造的、実装的及び運用ガイドラインを提供することにより、必要な変更や更新、統合による業界標準や規則の採用へ案内しでサイバーリスクの体制改善に注力した業界グループはありませんでした。 これらの強固なセキュリティガイドラインは、調達、開発、展開、設置、運用、保守、廃止措置といったライフサイクル全体を網羅し、人、プロセス、技術に関連する側面に取り組むものです。
OTCSAは、サイバーセキュリティコミュニティの今後の方向性を示すリーダー、様々な業界のベンダーやOT運用者と協力し先駆的なIT・OT企業との連携を推進します。メンバーシップは、事業運営として重要なインフラまたは一般的なOTシステムを運営運用する会社(OT運用者)、ならびにITおよびOTソリューションを提供する会社(ソリューションプロバイダ)に開かれています。
OTCSAまたはメンバーになることについて、詳しくは www.otcsalliance.orgを参照してください。
ABB (ABBN: SIX Swiss Ex) は、産業のデジタル変革を推進する技術的リーダーです。130 年以上にわたり、技術革新の歴史を重ね、ABB は今日、全ての産業を網羅するABB Ability™デジタルプラットフォームを基盤とした、エレクトリフィケーション、インダストリアル・オートメーション、モーションおよびロボティクス&ディスクリート・オートメーションのお客さま本位で世界をリードする4つの事業を展開しています。ABB のパワーグリッド事業は、2020 年に日立製作所に事業譲渡します。ABB は世界100か国以上に約147,000 人の従業員を擁しています。 www.abb.com
Operational Technology Cyber Security Alliance (OTCSA) は、進化する世界においてサイバーリスクを軽減するために、OT(Operational Technology)運用者にリソースおよびガイダンスを提供することを目的とした、世界的な業界をリードする団体のグループです。2019年に創業したOTCSAは、安全・セキュアなOTのために、技術的・組織的な枠組み(誰が、何を、どのように)を構築する初めてのグループです。メンバーシップは、すべてのOT運用者およびIT/OTソリューション・プロバイダに開かれています。現在のメンバーには、ABB、Check Point Software、BlackBerry Cylance、Forescout、Fortinet、Microsoft、Mocana、NCCグループ、Qualys、SCADAFence、SplunkおよびWartsilaが含まれます。
1 Forresterコンサルティングによる研究(2018年5月、Fortinetより委託・公表)
