積層造形 - ロボットを活用した3Dプリント手法 -

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データを3Dオブジェクトに変換し、マスカスタマイズ製品と特性を作成

Chau Hon Ho Corporate Research Baden-Dättwil, ­Switzerland, chau-hon.ho@ch.abb.com

3Dプリントとも呼ばれる積層造形は、デジタルモデルをプリンタのソフトウェアによって2D層にスライスし、プリンタが実行する機械語で一連の命令に変換し、材料を一度に1層ずつ重ねることによる3Dオブジェクト作成のためのプロセスです。3Dプリントは、従来のサブトラクティブ(ドリルまたは機械加工)またはフォーマティブ(射出成形)製造技術とは根本的に異なるプロダクト製造方法です。

3Dプリントにより、複雑な形状を容易に作成できます。その多くは、他の製造方法では作成できません。この技術により、最適化された熱伝導率または抵抗、高い強度または剛性、さらには生体適合性など、カスタマイズされた製品特性を設計することも可能になります。さらに、材料には、金属、セラミック、木材、グラフェン粒子を充填したり、炭素繊維で強化したりすることができます。これにより、特定の用途に適した独特の特性を有するパーツをもたらします。

低コスト、急成長 
3Dプリントで作成するパーツコストは、使用する材料(プラスチック、セラミック、金属)の量および種類、プリントプロセス(重合、物理的結合、溶融)、プリント時間、ならびに後処理に必要な時間に依存します →01。これらの要因以外に、既存の設計を修正することに関連する唯一のコストは、デジタル3Dモデルを変更するために必要な時間です。したがって、アイテムの製造コストに影響を与えることなく、特定のカスタマーニーズを満たすようにすべてのアイテムをカスタマイズすることができます。

01 3Dプリントは比較的新しい技術ですが、様々な材料をカバーする多くの高度なプロセスが既に存在しています。
01 3Dプリントは比較的新しい技術ですが、様々な材料をカバーする多くの高度なプロセスが既に存在しています。

一方、単価は、大量生産時にほんのわずかに低下するのみで、3Dプリントは、非常に大規模な生産を行う際、従来の製造プロセスと競合することはありません →02。 したがって、規模の経済は全く当てはまりません。それにもかかわらず、3Dプリントの自動化における最近の開発、および一部の材料が商品化されているという事実を考慮すると、損益分岐点は、より高い製造ラインに着実にシフトしています。

02 プロトタイプまたは少量生産の際、3Dプリントは特に価格競争力があります。
02 プロトタイプまたは少量生産の際、3Dプリントは特に価格競争力があります。

3Dプリントに影響を及ぼし、そのコストを削減することが期待される他の要因は、完全に統合されたワークフローおよび操作の開発、ならびにジェネレ―ティブデザインへの人工知能の適用、プロセス最適化、品質予測、およびプリント中の自動修正の適用です。これらの要因は、新しいビジネスモデルへの扉を開く可能性があります。

展望
プリンタの高速化、材料コストの削減、およびますます個別化が進む製品に対する需要に拍車がかかり、3Dプリントの採用は、すでにクリティカルマスに達し、現在では認知された生産技術になっています。例えば、米国の補聴器産業は、2015年にその生産の99%が500日未満で積層造形に転換しました。

Wohler’s Associates [1] は、世界の3Dプリント業界の売上高が今年(2020年)150億ドル、2022年までに240億ドル、2024年までに360億ドルを超えると予想しています。

出展
[1] Wohlers Associates, “Wohlers Report 2019,”  https://wohlers­associates.com/2019report.htm (2019年11月28日閲覧)

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