ABBのエネルギー貯蔵ソリューションおよび市場をリードするDC電気自動車用ハイパワー充電器を、AFC Energyのゼロエミッション、高効率水素燃料電池とともに利用するこの戦略的コラボレーションは、電力系統接続が制限されているハイパワー充電サイト向けにエンドツーエンドソリューションを供給するために、完全に自律的なハイパワーEV充電システムを提供します。
2040年1までに道路上に5億台弱のEVが存在し、すべての新車販売台数の58%および世界中のフリートの47%がEVになると予測されていることから、電力系統の制限にかかわらず、これを促進するための適切なインフラを整備することが重要になります。世界のEV充電市場は2030年までに1,400億米ドルを突破すると予想されており2、31.2%の年平均成長率が見込まれています。この水準の展開を促進するためには、電力網の更新が不可欠です。
ABBとAFC Energyの提携は、この増大する需要を満たすために必要とされる充電インフラの提供を支援することを目的としています。これにより、安全で効率性、柔軟性、信頼性の高いローカル電源をゼロエミッションで提供する新しいソリューションが実現し、2021年後半までにまず英国、欧州、米国などで展開する準備が整います。
ABBのE-モビリティインフラソリューションのグローバルビジネス責任者であるフランク・ミューロンは、次のように述べました。「ABBはe-モビリティソリューションをリードし、世界中のEV採用率向上で重要な役割を果たしてきたことを誇りに思います。AFC Energyとのこのパートナーシップにより、特にオフグリッドアプリケーションをターゲットとしたe-モビリティの限界を押し広げることが可能となり、クリーンエネルギーをベースとしたe-モビリティをより広く普及させることが可能となりました。
「ABBでは、持続可能な開発とは、今日および将来の世代のためのより健康で豊かな世界に向けた前進を意味すると確信しています。AFCEnergyとのパートナーシップのような技術の革新的な応用によって、低炭素社会を実現することができます。AFC Energyは、コスト効率の高いアルカリベースの燃料電池技術により比類なき位置を確立し、これを完璧な組み合わせとします」
AFC Energyは、オングリッドおよびオフグリッドアプリケーションにクリーンな電力を供給できる水素発電技術のリーディングプロバイダです。同社の標準ソリューションは、従来ディーゼル発電機が使用されていた充電インフラを充電するための電力を供給します。ABBとのパートナーシップは、英国の上場企業とグローバルOEMとの最初の戦略的提携となります。
AFC EnergyのCEOであるAdam Bond氏は次のように述べました。「ABBとの長期的な関係を開始するにあたり、本日、当社独自の水素燃料電池の商品化における歴史的なマイルストーンとなりました。この戦略的パートナーシップにより、ABBは欧州および海外の主要顧客チャネルへの強力で信頼できるアクセスを提供し、AFC Energyの市場戦略と完全に一致しています」
「これにより、エレクトリフィケーションおよびアルカリ燃料電池技術の世界的リーダーが提供する独自のゼロエミッションソリューションが市場にもたらされ、将来のハイパワーEV充電インフラの展開が実現します。これは、世界中のモビリティと輸送手段の完全な脱炭素化に向けた重要なステップであり、当社はコストの削減と、新興のグローバル市場機会に支えられた製造規模のさらなる拡大を継続しています」
ミューロンは次のように結論付けています。「AFC Energyとのパートナーシップは、従来のEV市場を超える可能性を秘めています。DC急速充電システムは、商業および物流輸送、海上および都市交通に応用されます。持続可能なソリューションは、データセンターおよび公共施設のような他の成長セグメントが二酸化炭素排出量を最適化するためにも開発が進められています」
ABB (ABBN: SIX Swiss Ex) は、より生産的で持続可能な未来の実現に向けて社会と産業の変革に活力を与える、世界をリードするテクノロジー企業です。ソフトウェアをエレクトリフィケーション、ロボット、オートメーション、モーションのポートフォリオに結びつけることで、ABBはテクノロジーの限界を押し広げ、パフォーマンスを新たなレベルに引き上げます。130年以上にわたる卓越した歴史を持つABBの成功は、100カ国以上、110,000人の才気あふれる従業員によって支えられています。 www.abb.com
AFC Energy plc (AFC: AIM) は、オングリッドおよびオフグリッドアプリケーションにクリーンな電力を提供するために、拡張可能なアルカリ燃料電池システムを商品化化しています。英国で過去12年にわたり開拓されたこの技術は、現在、地域の電力需要の脱炭素化へのポートフォリオアプローチの一環として、電気自動車の充電器、オフグリッド分散型電力システム、および産業ガスプラントに導入できるようになりました。 www.afcenergy.com
[1] Electric Vehicle Outlook 2020, BloombergNEF
[2] Electric Vehicle Charging Infrastructure Market: Global Opportunity and Trend Analysis, 2019-2030