ABBは、日立建機との間で、専門知識を共有し、鉱業用重機に関連する温室効果ガス(GHG)排出量を削減するソリューションを市場に投入するための協力関係を結ぶ覚書を締結しました。
両社は、鉱山業者との間で、坑内から港湾までのすべてのプロセスを電動化するための幅広い取り組みの一環として、日立建機が提供するダンプトラックや超大型油圧ショベルに、ABBのエレクトリフィケーション、自動化、デジタルソリューションを適用する可能性を検討します。OEMである日立建機は、無人運転と省力化技術の専門知識ももたらします。 複合ソリューションの目的は、お客さまのビジネスの効率と柔軟性を高め、CO₂の削減と持続可能な社会の実現に貢献することです。
今回の日立建機との協業は、全電動化鉱山への移行を加速させるためにABBがOEMとの間で進めている多くの取組みの一つです。
「ABBは、採掘作業全体のエレクトリフィケーションと自動化を目標に、新しい排出ガス削減システムの開発を加速するために、OEMとテクノロジー企業間でのより多くの協力を呼びかけています。私たちは、市場に向けた共通のアプローチを確立するために、OEMとの協力体制を強化し、戦略的なコラボレーションを通じて、低炭素社会を実現し、採掘作業をより責任あるものにするためのソリューションを提供する準備ができています」と、ABBのプロセスインダストリディビジョンのプレジデントであるJoachim Braunは述べています。「新たな排出削減技術は、エネルギー集約型の鉱業を変革し、より生産性が高く、かつ持続可能な未来を実現します」
ABBは鉱業界で130年以上の経験を持ち、完全なエレクトリフィケーション、自動化、デジタルソリューション、産業別製品、ライフサイクルサービスを鉱業サイクルのあらゆる段階で提供しています。
「今日、お客さまの課題はトラックの電動化にあり、変革の時期は既に到来しています。しかし、誰も単独でこの変革を実現することはできません。エレクトリフィケーションを鉱山にうまく統合するには、OEMや鉱業会社とのソリューションの共創が必要です」と、ABBの鉱業分野のグローバルヘッドのMax Luedtkeは述べています。
ABBのデジタルアプリケーションは、高度なライブラリとソフトウェアソリューションを利用してプロセスの複雑さを軽減し、既存の機器や技術と統合することができます。ABB Ability™ MineOptimizeは、デジタル化されたコネクテッドソリューションのポートフォリオであり、すでに世界中の露天掘りおよび地下掘りの鉱山のエネルギー効率、生産性、CAPEXおよびOPEXの最適化を実現しています。
なお、ABBと日立建機の覚書は、2021年3月22日にABBプロセスインダストリディビジョンプレジデントのJoachim Braunと日立建機執行役専務マイニング事業本部長の石井 壮之介氏によって締結されました。
日立建機株式会社 執行役専務マイニング事業本部長 石井 壮之介氏は、「今回の協業により、両社が共有する鉱山ビジョンに向けて、より効果的に取り組むことができます」と述べています。「環境に優しい技術やシステムを鉱業に導入するために努力を続けている中で、ABBとの協力関係を構築できることを嬉しく思います」
ABB (ABBN: SIX Swiss Ex) は、より生産的で持続可能な未来の実現に向けて社会と産業の変革に活力を与える、世界をリードするテクノロジー企業です。ソフトウェアをエレクトリフィケーション、ロボット、オートメーション、モーションのポートフォリオに結びつけることで、ABBはテクノロジーの限界を押し広げ、パフォーマンスを新たなレベルに引き上げます。130年以上にわたる卓越した歴史を持つABBの成功は、100カ国以上、105,000人の才気あふれる従業員によって支えられています。 www.abb.com
プロセスオートメーション: ABBプロセスオートメーションビジネスは、プロセスおよびハイブリッド産業向けの自動化、エレクトリフィケーション、デジタル化のリーダーです。世界市場No 1.の分散型制御システム、ソフトウェア、ライフサイクルサービスおよび計測機器、分析機器、船舶や過給機などの業界固有の製品を含む製品、システム、エンドツーエンドの幅広いポートフォリオをお客さまに提供しています。世界市場第二位の企業として、深い専門知識、多様なチーム、グローバルの拠点により、お客さまの競争力や投資収益の向上、安全でスマートかつ持続可能な運営をサポートしています。