プラントオートメーションシステムのリーダーであるABB日本ベーレーは、GSEシステムズ社 (Nasdaq: GVP)、(以下GSE)との戦略的コラボレーションにより、新潟県にある日本海エル・エヌ・ジー株式会社新潟基地向けにトレーニングシミュレータを提供する重要なプロジェクトを受注しました。総容量72万m3の貯蔵設備を有する同基地は、LNG(液化天然ガス)の受入、貯蔵、新潟および東北地方への供給設備を備え、発電や都市ガスなどの重要なエネルギー源としての役割を担っています。
今回のプロジェクトは、2020年3月に締結したABB日本ベーレーとGSEの業務提携による最初のプロジェクト獲得となります。このプロジェクトでは、GSEのシミュレーションソフトウェアJPro Toolsを用いて製作されるプラントモデルと業界をリードするABBの分散型制御システム(DCS)を統合し、これらを含むソフトウェアとサービスを提供します。
ABB 日本ベーレーの代表取締役社長であるJoerg Theisは次のように述べています。「シミュレータソリューションにより、プラント運転時の安全性と効率を向上することができます。GSEと協力して、仮想プラントを搭載したリアルタイムでダイナミックなシミュレーション環境下での運用プロセスの試験、検証を可能にし、設備のデジタル化をサポートします。今回のように新規にシミュレータソリューションを導入いただくことにより、プラント効率の改善、設備投資や運用コストの削減、リスクの低減、プラント運転時の安全性の向上を実現します」
今回のコラボレーションでは、ABB日本ベーレーが提供する制御システムおよびHSIシステムと、GSEが提供する高度に専門化した各種シミュレータを組み合わせることで、日本のエネルギー産業向けの忠実度の高いトレーニングシミュレータを構築します。本シミュレータは、様々なプラントオペレーションを統合し俯瞰できる環境を提供することで、安全かつ効率的なプラント運転と、制御ロジック改修時における動作検証と妥当性の確認ができるようになります。これにより、ユーザは、効率的な運用や制御手法の評価、データの整合性や制御ロジックの検証などを行うことができます。
GSEソリューションズの社長兼CEOのKyle Loudermilk氏は、「LNGは日本にとって重要かつクリーンで信頼できるエネルギーです。ABB日本ベーレーと協力して、日本市場における両社の長所を活かしたこのようなプロジェクトに取り組めることを嬉しく思います。日本中にクリーンで信頼性が高く、安全で安価なエネルギーの効率化を推進するために、共にシミュレーションソリューションを活用していきます」と述べています。
より多くの企業がデジタルトランスフォーメーションに取り組む中、このプロジェクトは、両社が共に開拓してきた多くの機会への道を開くものです。
ABB日本ベーレー(本社:静岡県伊豆の国市)は、プラントオートメーション技術のリーダー。1971年の創業から約半世紀、米国 Bailey Meter 社の制御技術と運転ノウハウを起源とし、ABB グループの一員である現在まで、火力発電所や LNG 受入基地など常に最新の制御システムを納入。火力発電所ボイラ制御システム国内シェアの約 50%を占め、関連市場の黎明期から日本のエネルギー産業の成長と発展に貢献してまいりました。日本のエネルギー産業への深い造詣、先駆者として産業界をリードしてきた技術。ABB 日本ベーレーには高温高圧調整弁などのハードウェア、制御システムにおいては製品世代間の互換性、その他安全計装やIEC 61850 対応装置、タービン制御装置など、幅広い商品群をもち、お客さまにとって理想的なシステムを実現できます。
GSE Solutionsは、未来を創造する企業であり、電力業界向けに最先端のソリューションを提供します。50年にわたる確かな業界実績により、パフォーマンスの最適化、規制遵守、シミュレーション、トレーニング、および人材派遣などに焦点を当てた、ユニークで不可欠なエンジニアリング、労働力ソリューション、サービスや製品を世界中のお客さまに提供します。原子力や関連産業のクリーンエネルギー部門にサービスを提供するメジャーな企業として、私たちが提供するソリューションは、電力業界におけるクリーンエネルギーの生産や脱炭素イニシアチブの未来をサポートします。