- グローバル生産拠点の最新のサステナビリティのマイルストーンとして、わずか2年で生産廃棄物の埋立てをゼロにすることができました
- 2013年から2020年にかけて、会社全体の廃棄物を27%削減したABBの資源保護への取組みは、フロジノーネの拠点が設定した基準によって強化されています
イタリアのフロジノーネにあるABBスマートパワーの製造拠点では、生産工程で発生する廃棄物の埋立てゼロを達成しました。これは、2035年までに埋立て率を10%以下にするという欧州連合の循環型経済パッケージの目標を14年先取りしたものです。
急速な都市化と人口の増加に伴い、世界の年間廃棄物発生量は、2016年の20億トンから今後30年間で34億トンに急増すると予想されています。この地球規模の廃棄物の約37%が埋立地に処分されています1。長い間世界中の廃棄物処理のデフォルトである埋立地は、持続可能ではないと考えられています。土地は満杯になり、埋立ては、再利用できるはずのゴミが腐敗することで大量のメタンや二酸化炭素が発生し、気候変動の原因となっています。
1969年に開設されたABBのフロジノーネ工場は、低圧遮断器(サーキットブレーカ)の開発・製造におけるABBの中核拠点です。800人の従業員を擁する150,000平方メートルの施設は、高度に自動化されていて、毎年300万個以上の遮断器を生産しています。デジタルトランスフォーメーションとインダストリ4.0戦略のモデルとしてイタリア政府に選定されたライトハウス工場であるフロジノーネは、スマートでデジタル化されたコネクテッドオペレーションを推進し、バリューチェーン全体の効率を高めています。生産廃棄物の埋立てゼロを達成するためには、工場全体のプログラムが必要でした。
ABBは、2013年から2020年までの期間に達成した廃棄物全体の27%削減に基づいて、世界中の拠点で廃棄物削減とリサイクルプログラムを実施し、環境への影響を着実に削減しています。「資源保護は、ABBのサステナビリティ2030戦略の重要な柱であり、地域の条件が許すとしても、廃棄物の埋立てゼロを明確な目標としています」と、ABBのチーフコミュニケーション&サステナビリティオフィサーであるTheodor Swedjemarkは述べています。「ABBのフロジノーネ工場で達成されたゼロ生産廃棄物のベンチマークは、その戦略と、持続不可能な生産モデルである 「資源の投入、生産、廃棄」から脱却し、より循環的なオペレーションに向けた迅速で具体的な進展の証となるでしょう」
スマートパワーディビジョンのプレジデントであるGiampiero Frisioは次のように述べています。「私たちは、フロジノーネ工場において、ビジネス全体で適切な態度とコミットメントをもってすれば、廃棄物の埋立てゼロが達成可能であることを証明しました。2017年に廃棄物ゼロの野望を発表して以来、今回のマイルストーンは、当社が生産チェーン全体でポジティブな変化をもたらし、すべてのステークホルダに持続可能なソリューションを提供していることを示すものです」
スタッフの研修は、廃棄物の埋立てをゼロにするための正しい態度と文化を教育し、権限を与え、構築する上で重要でした。研修のトピックには、現行の環境法に準拠した廃棄物の管理と廃棄物の分別の重要性が含まれていました。 チームを関与させることにより、処理担当者は廃棄物エリアの正しい管理により深く関与するようになりました 。
廃棄物の分別と識別は、廃棄物の発生場所で行われます。 各ワークステーションには、約150の異なるラベル付きの生産廃棄物コンテナと、分類された紙、段ボールおよびプラスチック廃棄物コンテナがあります。以前と同じ量の廃棄物がコード化されていますが、分類の度合いが高いほど、廃棄物回収率が高くなります。
フロジノーネにあるABBスマートパワーの製造部門では、サプライチェーン全体のプロセスを最適化することによるCO2排出量の削減、循環型製造プロセス、輸送量の削減、プラスチックの回収率の向上など、より持続可能な慣行を模索しています。
ABBのサステナビリティへの取組みについて詳しくは、https://new.abb.com/jp/sustainabilityをご覧ください。