2月12日にABB FIAフォーミュラE世界選手権がアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットに 戻ってきたことは、メキシコの豊かな自動車レースの伝統が、このスポーツの持続可能な未来への道程に果たす役割を明確に示しています。
カレラ・パナメリカーナ、バハ1000、F1など、1963年から続くメキシコの伝統的な華やかなレースを背景に、フル電動車シリーズがメキシコの首都に6度目の上陸を果たすのです。2.6kmのサーキットは、ABBフォーミュラE世界選手権のチームにとって、標高2,200mを超えるという特別な挑戦の場となります。空気が薄いため、バッテリや電子機器の冷却システムへの要求が高まるだけでなく、ダウンフォースの減少がコースの最初と最後に設置されている高速コーナーで効いてくるのです。
シーズン8のポイントタイトルを争う11チームは、サウジアラビアのディルイーヤで行われたシーズン開幕戦ダブルヘッダーのスリリングな展開を経て、メキシコに到着しました。2021/22シーズンの開幕戦は、昨シーズンと同様の結果となり、ABBアンバサダーで、ディフェンデイングチャンピオンであるメルセデスEQチームのニック・デ・フリースが昨年の第1戦の勝者として、再び表彰台の頂点に立ちました。第2戦は、シーズン7世界選手権で準優勝したロキット・ベンチュリ・レーシングのエドアルド・モルタラが優勝しました。ロキットチームは、チームタイトル争いでメルセデスとわずか1ポイント差という僅差を保っています。

メキシコシティのコースは、有名な常設コースの一部を使用しており、バッテリ駆動のフォーミュラEマシンの性能と適応性を示す理想的なショーケースとなっています。長いストレートセクション、難易度の高いヘアピン、そして最後の高速コーナーにつながるペラルターダコーナーの組み合わせは、トップスピード、ブレーキ、グリップが最大限に試されるものです。それでも電気自動車は、メキシコシティの標高による性能低下もなく、フルパワーを発揮し、内燃機関自動車とは明らかに異なる優位性を保っています。
メキシコシティE-Prixは、2017年、2019年とこのサーキットで優勝し、シーズンチャンピオンへの道を歩んでいるABBアンバサダーのルーカス・ディ・グラッシ(ロキット・ベンチュリ・レーシング )が再び優勝することが期待されています。新しいトーナメント形式の予選システムの導入に成功し、個々のドライバーとマシンのパフォーマンスをより反映させたスターティンググリッドが設定されました。一方、ディ・グラッシは、セーフティカー導入に伴い改訂された「エクストラタイム」ルールによる第2戦のフィニッシュについて、微調整が必要であると報道陣に指摘しました。ABBでは、マシンが最高のパフォーマンスでレースを終えることができるよう、使用可能なエネルギーを管理することが重要であると認識しています。
ABBは60年前にメキシコで事業を開始し、現在では5つの生産、エンジニアリング、サービス、研究開発センターを有しています。このうちサン・ルイス・ポトシの製造施設は、太陽光発電ブロックにより自家発電を行うメキシコ初の工場となっています。これらの施設は、2030年までに温室効果ガスを22%、二酸化炭素排出量を51%削減するというメキシコの公約を支えています。

ここ数週間の進展により、ABBフォーミュラE世界選手権は、開始以来、カーボンインパクトがネットゼロで運営される最初のスポーツとして継続的に実行可能であることが明らかになりました。 モータースポーツの歴史に名を残すブランド、マセラティは2023年にこのシリーズに参戦し、60年以上ぶりにシングルシーター競技に復帰する予定です。また、ゼロ・エミッションを実現するサステイナブル・パワーによって、世界中の都市でチャンピオンシップを開催することを熱望しているのは、自動車メーカーだけでなく、各国も同じです。インドでは2023年のレース開催を決定しており、ハイテク都市ハイデラバードを候補地としてフォーミュラEのカレンダーに名を連ねています。
記録的なEV販売、モデルの導入、DC急速充電器の設置などを背景としたABBのe-モビリティへのコミットメントと、ABBフォーミュラE選手権のミッションは、シリーズの拡大とともに深化しています。G2レーシングカー最終年度となる2021/22チャンピオンシップに続き、ABBはエキサイティングな新しいGen3マシン初年度となるシーズン9(2022/23)のオフィシャル充電サプライヤを務めます。