大手卸売業者Ahlsell社は、スウェーデンのフリートのより持続可能な輸送手段への転換に取り組んでおり、ABBはハルスベルでの電気自動車実証実験向けにTerraハイパワー充電ソリューションを提供することで、この移行に貢献しています。
大型トラック1台によるハルスベルの中央倉庫とマリエスタードのハブ倉庫間の移動は、年間5万kmの走行が見込まれ、年間40tのCO2排出削減が可能になります。2045年までにAhlsell社は事業全体で化石燃料フリー化を目指しています。
「輸送の電動化は、化石燃料フリー化目標を達成するために不可欠です。実際に試験を行うことは私たちにとって重要であり、ハルスベルでの試験は非常に順調です」とAhlsell社のサステナビリティマネージャーであるGunilla Sandström氏は述べています。
貨物輸送はAhlsell社の二酸化炭素排出量のほぼ半分を占めており、複数の地域で排出削減の取り組みが進められています。あるケースでは電気配送トラックを使用し、他のケースではHVO燃料に切り替え、また別の都市では自転車メッセンジャーによって配達を行っています。特に重要なのは、配達日数を短縮するための購買パターンの変更や、新技術の評価です。
「大規模な電化には、電力系統に関する多くの作業が必要です。この分野ではABBと、特にケーブル配電盤を製造する部門と強い協力関係にあり、複数の取引があります」と、Ahlsell社の電気ネットワーク・テレコムセグメントマネージャーであるPeter Schulte氏は述べています。
企業をつなぐ幅広い取り組み
電化は気候変動対策として重要ですが、Ahlsell社のサステナビリティへの取り組みはそれ以上に大きなものです。ABBと同様に、Ahlsell社は環境負荷の低減に幅広く取り組んでいます。これには、責任ある調達、健康・安全、イノベーションが含まれます。他社との協業は成功の前提条件であり、ABBとAhlsell社はパッケージサイズから、顧客がより意識的に持続可能な選択を行うよう影響を与える方法まで、あらゆることを議論しています。
「当社だけではソリューションを開発することはできません。私たちは協業する必要があります。ABBでは、協業とイノベーションが出会うとき、いかなることも可能になる、これを「power of together」と呼んでいます。私たちの会議では、材料、包装、梱包、最適化された物流などを検討します。また、ソフトウェア面では、今後の事業で重要となるスマートデジタルソリューションで多くのことが起こっています」と、ABBエレクトリフィケーションのホールセールチャネル責任者であるJoakim Vilhelmssonは述べています。「パフォーマンスを損なうことなく、お客さまとパートナーの目標達成を支援するために、すべてを統合することが重要と考えています」
「現時点では、サステナビリティへの取り組みの始まりにすぎません。 将来の法律、ビジネスモデル、財務指標に影響を与えるには、より大きな努力が必要です。私たち企業が果たすべき役割は、私たちが思っている以上に大きいのです。移行に本当の意味で貢献するためには、共通のビジョンを持ったチームを形成する必要があります。Ahlsell社、ABB、その他の企業はベスト・イン・クラスである必要があり、私たちはこれを一緒に推進する必要があります」とGunilla Sandström氏は述べています。
Ahlsell社は独立した電気・電子機器卸売業者で構成される最大の国際グループであるIMELCOのメンバーです。