製品概要
アルミニウムや銅、箔など非鉄の板厚測定でお悩み事はございませんか?
測定品種が多く、合金の配合率が変わるたびに設定を変えなくてはならない。
測定物の温度、外気温、圧延油、騒音等の様々な外的要因により補正をかける必要があるため、結局合わせこまれた厚みを測定している。
接触式で測定すると接触部が製品にならないので、歩留まりの懸念がある。
放射線取扱主任者の資格を取得しなくてはならず、保有者も年々少なくなってきている。
安全強化が以前に増して重要になってきている中で、根本的な改善を行いたい。
等など潜在的にも様々なお悩みや課題を持たれているかと思います。ABBのMillmateTM非接触式厚み計がそのお悩みを解決いたします。
ABB厚み計の歴史
ABBの厚み計で採用している測定技術PEC(パルス渦電流)方式は、1992年にABBの製品群の一つであるミルメイトストリップスキャナー(板幅計)に初めて使用され発売されました。このミルメイトスリップスキャナーの製品化により、材質に依存しない、非接触で測定が可能、インラインでも高精度、メンテナンスフリー、磁界を使用した原理のため安全といった有効性が実証されました。この経験をもとに、ミルメイトシックネスゲージ(非接触式厚み計)が2001年に発売が開始されました。ミルメイトストリップスキャナーでの有効性が実証されたとはいえ、発売当初は新しい技術という事もあり市場への浸透具合は決して満足いくものではありませんでした。しかし、粘り強い営業活動とデモンストレーションを重ねることで、欧州や中国マーケットを中心に着実に実績を伸ばしてきております。実際にデモンストレーションを行ったお客さまからは、「ABBの厚み計精度には満足しており、今まで使用していた放射線を使用した原理の厚み計と遜色なく、むしろ安定した測定が実現できており、厚み測定は合金に依存せず、またメンテナンスも非常に容易なため使用すればするほど有効性を実感している。」とのフィードバックを頂いております。これによりデモンストレーションを行ったお客様の工場では、テストを実施したラインだけでなく、他ラインにも導入いただくこととなりました。
特徴
- ABBの厚み計は、測定原理にPEC(パルス渦電流)方式を採用しております。
- パルス渦電流方式を使用した厚み測定は、外的要因を受けず正確な厚み測定を行い、安定した測定を実現いたします。なによりも測定方式が放射線を使用した原理ではなく、微弱な磁界を使用するため、放射線を使用するための特別な資格は必要なく人体にも全く影響なくご使用が可能です。
また、使用するうえで上必要なものは計装空気および電源のみ、かつコイル毎の材質による設定変更や頻繁な校正作業が不要なため、ランニングコストの低減に貢献いたします。他にもABBの厚み計には、以下の特長があります。
・非接触での厚み測定
・合金による補正・再設定が不要
・外気温、測定板の温度変化、クーラント、蒸気、光等測定ギャップ内の条件に測定は影響無し。
・定期的なメンテナンス、クリーニングが不要。トータルのランニングコストを最小化。
・使用ユーティリティは電源およびセンサ内部供給用の計装空気のみ。
・アルミニウムクラッド材の測定が可能(オプション)。
・オンラインで測定板の抵抗率測定により、特性の変化を検出を可能にし前工程のプロセスの検証も同時に可能(オプション)
用途例
2段/4段圧延機(入側/出側)
6段圧延機(入側/出側)
20段圧延機(入側/出側)
タンデム圧延機(入側/中間/出側)
スリッターライン
シャーライン
テンションレベリングライン
スキンパスミル
その他厚み測定を必要とするライン
適用材質
アルミニウム
銅
真鍮
黄銅
ニッケル材
ブロンズ材
その他非鉄材(別途お問い合わせください)