圧延荷重計/圧延機ロードセル/ミルメイト/圧下力計

鉄・銅・アルミ・ステンレス鋼板および金属箔向け

圧延機にとって高精度な測定技術は必要不可欠です。最適な工程、最高な品質そして生産性を最大化していく事は重要であり、これらを追求していく取り組みこそが次への新しい技術を生み出すことへつながっていきます。技術進歩が進みにつれ鋼板製品はますます高い要求の品質、規格を満たすことが求められてきており、それを生み出す圧延機設備には多くの性能や改善が要求されてきております。圧延荷重測定は圧延工程で測定する最も重要な測定値の1つです。適切なロールギャップ設定、圧延機の操作側から駆動側へ正しい荷重分布とバックアップロールの偏芯の管理をすることが重要であり、ABBの圧延荷重計はこれらを実現するために正確な信頼性のある測定を提供いたします。

製品概要

1953 年、ABB の前身であるASEA社が開発、特許を取得した革新的発明である磁歪式計測技術:Pressductor ®は、ABBのユニークな計測技術です。この技術を採用したセンサが圧延荷重計(ロードセル)です。信頼性、精度、性能等が実証され多くのお客様に認知頂き、多くの圧延機に実装され使用され続けております。

トランスデューサ本体には4つの穴が開けられており、2本の巻き線が直角で交差するよう4つの穴を通り巻かれております。一方の巻き線が1次側巻き線で、交流電流が励磁され、もう片方の巻き線は2次側の測定巻線として役割を果たします。荷重が加えられたときに1次側の巻き線で生じている磁束分布が変化し2次側の巻き線に電圧が誘起します。この誘起電圧は加えられた荷重に比例し、測定値として出力されます。無荷重状態の時は1次側の巻き線で生じている磁束分布は変化せず、2次側の巻き線に電圧が誘起されることはありません。

ABBの圧延荷重計システムは、1次巻き線に電流を励磁しロードセルから出力された出力値を演算するコントロールユニット、コントロールユニットを操作するためのオペレータユニット、ロードセルと対になる中継Box(マッチングユニット)、中継Boxとロードセル間を結ぶ専用ケーブルおよびロードセルから構成されます。
また、ABBではお客様のニーズや圧延機に合わせて3種類のロードセルから最適なロードセルを選びご提案いたします。

円形ロードセル(ディスク型)PFVL141C

円形ロードセルは正方形素材の中心から機械加工され製造されております。この加工されたものを外側からステンレススチールのリングで焼きばめしロードセルの巻線とコアの部分を保護します。

長方形ロードセル(スラブ型) PFVL141V

30mmの倍数で、縦方向および横方向の長さを選択しロードセルの大きさをご要望に合わせて設計することができます。(900mm以上の場合は別途ご相談ください)ステンレススチール製のサイドバーでロードセルコアおよび巻線部分を保護します。

標準測定公称負荷:0.6MN ~ 56MN(標準定格荷重27種類)

リング形ロードセル(ワッシャー型) PFVL141R

リング型ロードセルは、ステンレススチールの積層構造でリング状にデザインされ、このコア部分と巻線部分を同様のステンレススチールの輪状で圧縮しロードセルのコア部および巻線を保護します。

寸法についてはご要望に合わせて設計が可能なため別途ご相談ください。

標準測定公称負荷:2MN ~ 28MN(標準定格荷重17種類)

特長

・定格荷重の300%(3倍)の荷重まで電気的なデータへの影響はございません。

・定格荷重の700%(7倍)の荷重まで機械的な損傷への影響はございません。※要再校正

・定期的なロードセル自身の再校正および電気的な再校正は不要です。

・測定信号の周波数は高い周波数帯(1638Hz)のため、電気的な外乱の影響を受けにくく、安定した測定が可能です。

・センサコア部は積層デザインになっているため、多くの測定点を持ちそのため圧下力が不均衡な状況においても正確な荷重を測定します。

※ただし不均衡な圧下条件はロードセル自体に損傷を与える可能性がございます。

・様々な出力方法で外部、上位へ信号出力が可能です。

・ロードセルシステムは非常にシンプルなシステム構成になっております。

テクニカルデータ

総合精度クラス     ※
直線性
ヒステリシス
再現性
ゼロ点ドリフト
感度ドリフト
使用温度範囲

※総合精度クラスは最大偏差と定義され、直線性、ヒステリシスおよび再現性を含んでおります。

公称荷重に対して±0.5%以下
公称荷重に対して±0.5%以下
公称荷重に対して±0.2%以下
公称荷重に対して±0.1%以下
±0.01%/℃以下
±0.01%/℃以下
-40℃ ~ +90℃(短時間での許容温度は110℃)

導入設備

厚板圧延機(粗圧延/仕上げ圧延)

ステッケル圧延機

熱間圧延機(粗圧延/仕上げ圧延)

冷間圧延機

タンデム圧延機

リバース圧延機

スキンパス圧延機

圧延材

ステンレス鋼

炭素鋼板

電磁鋼板

アルミ板

銅板

ステンレス鋼

ステンレス鋼(BA材)

その他(別途ご相談ください)

ABB株式会社 計測・分析機器事業部

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Q&A


なぜ校正が不要なんでしょうか。

採用している測定方式である磁歪式(Pressductor®)は、物理的変化による測定方式ではなく、磁界の変化による測定方式のため、物的な動作量は測定に影響がないため校正を必要としません。一方で、圧電素子やひずみゲージの測定原理は、物理的な動作量による電気的な変化を測定しているため、定期的な電気的校正が必要となり、センサ交換も必要になってきます。


外資系企業という事でトラブル時の対応およびサービス対応に不安があります。

ご安心ください。国内にサービス員がおります。静岡県の三島サービスセンターおよび東京の大崎本社を起点として駐在しており、日本人のサービス員が試運転調整からトラブル対応を行っております。また、三島サービスセンターでは、ロードセルの状態診断行っており、診断結果から設置に関するコンサルタントについても行っております。三島サービスセンターの見学についても、ご要望に応じて実施しております。


いざという時に自分たちでも操作できるようにしておきたいです。

ご安心ください。三島サービスセンターには、デモシステムがございますのでそちらを使用して、操作方法やトラブルシューティングメンテナンス方法についてのトレーニングを行う事が可能です。是非ご相談ください。

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