HiPerGuard MV UPSの適用例

産業負荷向け

瞬低はその名の示す通り、ほんの一瞬の電圧低下に過ぎません。

しかしながら、この「一瞬」が製造装置のエラーや想定外の停止といった重大なトラブルを引き起こします。

製造装置が停止してもすぐに再起動できる場合はあまり問題にならないかもしれません。

しかし、例えば次のような例における瞬低は生産プロセスにおいて大変な脅威となります。

  • 連続的な生産プロセスの中断が製品の廃棄に繋がる場合
  • 製品の加工途中の停止により生産装置が破損する場合
  • 電圧の変動が製品の品質を低下させる場合
  • 制御の喪失により有毒ガスのリーク等が発生する場合

 など

HiPerGuard MVUPSは瞬低・停電対策として高い性能を有するのは勿論、パワーコンディショニングモードにより電圧の安定化にも寄与します。

これにより、瞬低まで行かなくとも不安定な電圧が製品の品質低下に繋がる様な事例でも、HiPerGuard MVUPSは品質安定化に貢献します。


また、HiPerGuard MV UPSは高圧レベルにおいて大規模システムが構築できることから、重要負荷だけでなく工場全体の電源品質を一括で改善することが可能です。

 

適用業界例

  • 半導体・液晶等の電子デバイス
  • フィルム
  • 繊維
  • 自動車
  • 金属加工

 など

データセンタ負荷向け

日本国内のデータセンタでは低圧のUPSが使用されていますが、近年のデータセンタ大容量化に伴いUPSの必要台数も増加しています。

入出力盤等の周辺盤も考慮すると、低圧機器の総数や配線の数量は膨大になり、システムは複雑化しています。

一方で、HiPerGuard MVUPSはIEC62040-3 Class 1相当の出力電圧性能を有するため、データセンタに対しても適用可能です。

ABBの新提案として、低圧のUPSをHiPerGuard MVUPSに置き換えることで設備の簡略化が狙えると考えています。

 

データセンタにおいて、UPSは非常用発電機とセットで用いられます。

常用発電機は6.6kVから最大で11kV程度までの電圧に対応しており、HiPerGuard MVUPSもまた6.6kV並びに11kVに対応可能です。

 

低圧UPSをHiPerGuard MV UPSに置き換えることによるメリットを以下に示します。

  • 電源効率の改善:電圧レベルを上げることによる改善、低圧変圧器削減による改善
  • 省スペース化:設備の一括化、PDUの削減
  • 省コスト:PDUの削減やケーブルコストの削減による初期投資削減

ヘルスケア業界向け

医療分野においても電源品質の改善は大きく寄与します。

外科手術中に安定した電源が求められるのは勿論、TAVIやアンギオグラフィーといったカテーテルを人体に挿入する治療や検査等に際しても、停電による人命への影響は非常に大きなものとなり電源障害への対策が求められます。

CTやMRIといった画像診断装置の安定運用に対しても、安定した電圧の供給は不可欠です。

また近年は多くの病院で電子カルテが広く用いられるようになっており、データを保護するためにも安定した電源が求められます。

 

一方で医薬品の分野では製造過程における無菌状態の維持やトレーサビリティの担保のために瞬低からの保護が不可欠です。

HiPerGuard MVUPSを用いることで、高圧レベルで病院や医薬品製造ラインの一括保護が期待できます。

 

  • 大病院のエネルギーセンターにて電源を安定化
  • 電源障害から医薬品製造ラインを保護

 

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