![パシフィコ横浜 会議センターで開催された「The Age to Come」と題したノーベル・プライズ・ダイアログ2019 Photo © Nobel Media](https://resources.news.e.abb.com/images/2019/3/18/0/WEB_cAina_Guthed_Johansson_Nobel_Media_AB.jpg)
人口が高齢化するほど、人工知能を向上させた高度なロボティクスソリューションが必要になります。
この人口統計学的、技術的な仮定は、東京で先週末に行われたダイアログの中で、一環して根底に流れるテーマとなっていました。 東京でのダイアログでは、ノーベル賞受賞者5名をはじめとする主要な科学者を集め、高齢化社会における技術革新の中心的役割を検討しました。 今日の先進工業国では、65歳以上の人口の割合が増加している国で、機械の自動化とロボット技術が最も普及しています。
![ノーベル財団のラーシュ・ヘイケンステン専務理事 Photo © Nobel Media](https://resources.news.e.abb.com/images/2019/3/18/0/WEB_Lars_Heikensten_Chairman_Nobel_Media_cAina_Guthed_Johansson_Nobel_Media_AB_2.jpg)
これには日本も含まれており、東京は、パシフィコ横浜会議センターで開催された「The Age to Come」と題するノーベル賞ダイアログ2019にふさわしい舞台となりました。そして、産業自動化やロボットなどデジタル産業に焦点を当て、先駆的技術のリーダーであり、ノーベル・メディアが制作したダイアログ・シリーズの国際的なパートナーであるABBにとっても、このテーマはよくフィットするものでした。
このイベントには、ノーベル賞受賞者5名、国際的な有力科学者や政策立案者が名を連ね、高齢化社会が直面する課題や、高齢者の割合が増加する世界のより良い未来を新技術がどのように支えることができるかについて議論しました。 「長寿社会に関する新たな技術と政策」分科会のパネルには2001年のノーベル生理学・医学賞の受賞者であるティム・ハント氏らが登壇しました。
![左から右へ: 東北大学加齢医学研究所所長 川島隆太氏、ノーベル生理学・医学賞受賞者ティム・ハント氏、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授 藤垣裕子氏 Photo © Nobel Media](https://resources.news.e.abb.com/images/2019/3/18/1/WEB.jpg)
ロボットが人々から仕事を取り上げているという根強い誤解があります。しかし、実際には、製造業やその他の重労働に就く若者は少なく、産業のオートメーションの必要性がますます高まっていることが、高齢化社会の中で明らかになってきています。さらに、ABBが常にイノベーションを続けているような自動化された機器を活用して、最も困難な仕事のいくつかをこなすことによって、労働者の選択で、年齢を重ねても仕事を続けることができます。
職場の外では、介護や日常生活の補助をする若年層の増加の割合を、補助を必要とする高齢者の増加の割合が上回ってきています。これにより、人と優しく安全にかかわることができる協働型ロボットがますます必要になっています。ABBの世界初の真の協働型双腕ロボットYuMi®のようなロボットです。ABBは、YuMi®を、当イベントでデモンストレーションしました。 これらの技術は、ABBの使命の証でもあります。世界が抱える最も大きな課題のいくつかを解決し、これまでと違うやり方で社会に力を与え、商品やサービスを生み出し、私たちがどのように働き、住み、移動するかを変えることです。
![世界初の真の協働型双腕ロボットYuMi® Photo © Nobel Media](https://resources.news.e.abb.com/images/2019/3/18/0/WEB_.jpg)
私たちがどのように仕事をし、生活していくかの本質は、数年前には想像もできなかったような形で人間の筋肉や知力を増強している自動化とロボティクスにより変化しつつあります。産業用ロボットの担う作業は、かつては自動車部品の溶接などの危険な作業を行うため、人間とは隔てられた柵の中に限定されていましたが、あらゆる複雑な作業を人間と隣り合ってできるようになってきました。YuMi®は、たとえばバリスタになりコーヒーを淹れたり、手品師のようなカード・トリックを見せたり、交響楽団を指揮したりと、人間のスキルを身に付けさせることができます。
このような協働型ロボットのニーズが高まっています。 エコノミスト紙によると、今年、世界では65歳以上の人口が5歳未満の人口を、人類の歴史上初めて上回るといいます。また、65歳以上人口の割合が二桁となっている韓国、ドイツ、シンガポールの3カ国は、日本と並んで、人間一人当たりロボット数が、すでに世界トップクラスです。これは、昨年ABBがエコノミスト紙と共同で作成したロボット工学と人工知能の世界ランキングである自動化準備インデックス(Automation Readiness Index:ARI)の重要な発見でした。
![Photo © Nobel Media](https://resources.news.e.abb.com/images/2019/3/18/0/WEB_AAM7288_L.jpg)
もうすぐ人口の40%が65歳以上になる日本では、今後、高齢化が進むにつれ、さらなる技術的解決の必要性が高まることになります。ABB Ability™(デジタルソリューションとサービスの革新的な提供)を通じて、デジタル化による生産性と性能の飛躍的な向上を実現し、これらの機能を制御しネットワーク化する能力を含む、人工知能と機械学習の継続的な進歩が求められています。
ノーベル・プライズ・ダイアログ東京に出席したABBジャパンのマネージングディレクター、アクセル・クーアは、「高齢化の未来は、大きな人口シフトが進む日本で重要な焦点です」と述べました。「これは、進化、成熟するグローバル社会の中で、将来どのように働き、どのように生きていくかを見つめ直し、再構築しようとする私たちの努力の中核を成すものです」
ABBは、かつてない技術革新とデジタル化時代に対峙するお客さまを支援するため、デジタル業界においてリーダーシップを発揮するべくビジネスを形成しています。ABBは、ノーベル・インターナショナル・パートナーとして、アルフレッド・ノーベルの遺産とノーベル賞受賞者の功績に関連するインスピレーションイベント、デジタルメディア、特別展示会、活動を通じて、ノーベル賞のリーチを世界中の何百万人もの人々に拡大することを支援しています。次回のグローバルノーベル・プライズ・ダイアログは、5月22~24日、スペインのマドリッドで開催されます。