海外旅行者数は、2030年に18億人に達すると予想されています。これは責任ある、持続可能で、誰もが参加できる観光の推進を責務とする国連機関である世界観光機関が、2018年比で約29%増大すると予測するものです。
ABBは持続可能な技術開発のリーダーです。以下に観光産業におけるABBの持続可能性の成果の一部をご紹介します。
ABBは、電気自動車(EV)の急速充電ソリューションの世界的リーダーであり、世界76か国に11,000台を超えるABBのDC急速充電器が設置されています。例えば、欧州24か国において急速充電ステーション400 か所からなる充電ネットワークを構築することを目指すIONITYは、ABBを主要な技術パートナーとして選択しています。わずか8分で走行距離約200km相当を充電することができるABBの先進的なハイパワー充電器で、ともに、持続可能な欧州のドライブ旅行実現を目指しています。
ABBはまた、米国でTerra HP急速充電ステーションを提供しています。ABBの充電器は、EVgoによって、米国内最大級の公共急速充電ネットワークの一部に採用されています。また、Electrify Americaは、17の大都市圏内とその周辺ならびに米国内の複数の全国高速道路に沿って、数百の充電ステーションを配備することを計画しています。
持続可能な海上輸送の実現に向けたABBの革新的技術は、世界中で使用されています。その最も象徴的な電気海洋プロジェクトの1つでは、ABBはノルウェーのフィヨルドで未来的なハイブリッドフェリーを推進しています。フェリーは、ノルウェー西部に位置するネーロイフィヨルド（Nærøyfjord）沿い、FlåmとGudvangenを結ぶ約32kmの距離を最大400人の観光客を運びます。フィヨルドの絶景ポイントに到着すると、フェリーはバッテリ電源に切り替わり、観光客は、約8ノット(約15km/h)でほぼ完全な静寂の中で自然を楽しむことができます。人間の開発によって自然が損なわれていないフィヨルドは、ユネスコの世界遺産に登録されています。フェリーは環境を念頭に置いてデザインされています。
9月には、象徴的なナイアガラの滝を訪れる観光客は、米国有数の自然遺産を排ガスフリーで体験できるでしょう。メイドオフザミスト社の新しい2隻の旅客船は、大容量のバッテリパックで駆動される、米国初のフル電動船となります。これらの旅客船は、年間約160万人の乗客をナイアガラの滝の近くに運びます。
これに加えて、ABBは、デンマークのHelsingorとスウェーデンのHelsingborg間4kmの区間をバッテリ電力で運航するForSeaの2隻の船に電力を供給しています。Tycho Brahe号とAurora号は、世界最大の排ガスフリーの電気フェリーとなり、年間740万人以上の乗客と190万台の車両を運ぶ大混雑ルートを運航しています。バッテリソリューションは、フリート全体の排ガスを大幅に削減します。
持続可能な観光を確保するもう一つの重要な側面は、効果的な省エネを実現することです。ABBのドライブと高効率モータは、インターコンチネンタルホテルマドリッドのエネルギー使用量40%削減に貢献しています。エネルギー使用量は年間445,000kWh削減され、やかんで200万回水を沸かすのに十分な量です。
ABBはまた、スウェーデン、ヨーテボリにあるリセベリ遊園地のヨーロッパで大人気の絶叫マシーンの省エネに貢献しています。Loke Gyro Swingは、スリル満点の最大速度100km/hに達する巨大な振子式のアトラクションで、ABBの回生ドライブによって制御されます。ドライブは、乗り物が減速して停止するときに制動エネルギーを利用して、グリッドにフィードバックする電力を生成します。各乗車サイクルは、1.4kWh、または大型エアコンに1時間電力を供給するのに十分な電力を得られます。
